ケッテイとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 生物 > 哺乳類 > 奇蹄目 > ケッテイの意味・解説 

けっ‐てい【決定】

読み方:けってい

[名](スル)

物事をはっきりと決めること。物事がはっきりと決まること。また、その内容。「会議日取りを—する」「—

裁判所が行判決以外の裁判口頭弁論経ない点で判決異なり個々裁判官がなす命令区別される。「公訴棄却の—」


けっ‐てい【結締】

読み方:けってい

しっかりと結びつけること。


けっ‐てい【×闕廷】

読み方:けってい

朝廷宮中


ケッテイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 22:38 UTC 版)

ケッテイ(駃騠)
ケッテイ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 奇蹄目 Perissodactyla
: ウマ科 Equidae
: ウマ属 Equus
: ケッテイ E. caballus × E. asinus
シノニム
Equus mulus
英名
Hinny

ケッテイ(駃騠)は、オスのウマとメスのロバの間に生まれるウマ科雑種動物である。外見は、オスのロバとメスのウマの間に生まれたラバと似ている。

特徴

ケッテイは、平均的にラバよりわずかに小型である。この2種類の雑種の間に見られる体格差に関しては、多くの考察がなされている。一つはこれが単に生理学的なもので、メスのウマに比べてメスのロバの方が小さいことに起因するというものである。一方、これは遺伝的なものであると主張する人もいる。しかし、アメリカロバ・ラバ協会 (ADMS: American Donkey and Mule Society) は「ケッテイが親から受け継ぐ遺伝子はラバと全く同じである」としている。ただし哺乳類ではゲノム刷り込みによって両親から等しく遺伝子を受け継いでも父親由来か母親由来かで発現に影響を与える遺伝子も存在するためこれはラバとケッティにおいて等しく遺伝子が発現することを意味しない。

ウマ科の子孫の成長度は母親の子宮の大きさに影響されるが、ほとんどの場合ロバはウマより小さく、ケッテイは小さな体格となる。ラバ同様その大きさは様々であるが、これは母親となるロバが、鬐甲 (withers) の部分で24 インチ(約610 mm)ほどの小さなものから、ボデ・デュ・ポアトゥ (フランス語: Baudet de Poitou) のように15 ハンド(60 インチ、1,524 mm)ほどのものまで、様々であるからだ。ケッテイの体格は最も大きな個体でも、おおよそロバの中でも最大の種の大きさまでにしかならない。これに対してラバはウマを母親とするので、ウマの中でも最大の種の大きさ程度まで成長することができる。ラバの中にはかなり巨大な個体も見られるが、それらはベルジアンのような使役馬から生まれたものである。

体格の大きさ以外にも、ラバとケッテイの間にはしばしば差が見られる。ケッテイの頭は、ラバ以上にウマに似ている。しばしば短い耳のケッテイがいるとはいえ、それでもそれらはウマの耳よりは長く、またラバよりもウマに似たたてがみを持つ。毛色の決定はオス親に依存しているため、ケッテイの毛は通常ウマと同じとなる。また、逆にラバはロバの毛色と同じになるのが一般的である。一部のウマやロバが持っている、歩法などのある種の形質は、オスの親から遺伝すると考えられている。このため、多くの人が歩法のできるケッテイを作り出そうとして、歩法のできるオスのウマとメスのロバによる交雑を試みている。

ケッテイの生産と不妊性

ウマとロバは染色体の数が異なっており(ロバ 62本、ウマ 64本)、ケッテイは生まれにくい。両者の雑種として生まれるケッテイの染色体数は63本となり、不妊である。染色体数が偶数でない場合、生殖機能不全となるのである。ADMSによれば、「ウマ科の雑種は、遺伝子の数が少ない側(ロバ)をオスの親に持つときに生産しやすい。したがってラバに比べてケッテイを生産するのは難しい」という[1]

オスのケッテイとラバは通常、繁殖行動を抑えて管理しやすくするために去勢される。オスのケッテイやラバもメスとつがいをなすが、不妊である。オスのケッテイやラバが生殖能を有していたという報告はない。

メスのケッテイとラバは必ずしも去勢されるわけではなく、発情するか否かはまちまちである。メスのラバは、純血種のウマやロバとつがいになると子を産むことが知られているが、これは極めてまれである。1527年以降記録に残っているもので、メスのラバから子が生まれた事例は世界中で60件強しかない。一方ADMSによれば、メスのケッテイが子を産んだ事例は1件のみである。

  • ラバのメスは母側の遺伝子を100%子孫に伝える。ラバの母親はウマであるので、一般的にラバのメスは子孫に100%のウマの遺伝子を伝える。このため、オスのウマと掛け合わされたメスのラバは、100%のウマを生み、ロバの遺伝子を全く伝えない。
  • 1981年に中国で、オスのロバに対して妊娠可能と判明したケッテイのメスが発見された。メスのラバと同様に、メスのケッテイが母側の遺伝子を100%伝えるならば、100%のロバを生むだろうと科学者は予想した。しかし、この中国のケッテイをオスのロバと掛け合わせたところ、"Dragon Foal"(龍の子)と名づけられた、ラバに似た特徴を備えてロバと似たメスの子を産んだ。生まれた子の染色体およびDNAを調べた結果によれば、これまでに文献で知られていない組み合わせであることが分かった。事前に予想されていた、オスのロバから受け継いだロバ-ロバの遺伝子と、メスのケッテイから受け継いだ(母側のロバの遺伝子を100%受け渡すとするならば)ロバ-ロバの遺伝子の組み合わせではないことが分かった。実際の遺伝子はロバ-ロバ/ロバ-ウマであった。つまり、メスのケッテイは父側の遺伝子と母側の遺伝子の混合を子に受け渡した。
  • 2003年にモロッコで、オスのロバと掛け合わされたメスのラバが、75%ロバで25%ウマのメスの子を産んだ。DNA検査によれば、中国のケッテイの子と同様に混合した核型であることが分かった。通常のケッテイが63本の染色体を持ち、31対のウマ-ロバの組み合わせと1本のあまりで構成されているのに対して、このモロッコのラバは23対のロバ-ロバ染色体と8対のウマ-ロバ染色体と1本のあまりを持っていることを意味する。
  • モロッコでの混合した遺伝子の組み合わせの事例があることから、中国の事例での子の遺伝子が通常のものではないのは、ラバではなくケッテイが母親であるためなのか、あるいはモロッコでの事例のように何か他の要素が働いているのかは分からない。

他にもケッテイが希少である理由がある。メスのロバとオスのウマは、メスのウマとオスのロバの組み合わせに比べて相性が合いにくい。このため、2頭が引き合わされてもつがいとならない場合がある。また、つがいとなった場合であっても、メスのウマがオスのロバと掛け合わされた場合に比べて、メスのロバはオスのウマの種を宿しづらい。さらに、大きなケッテイを生ませるためには、大きなメスのロバを必要とするので、難しい問題が生まれる。大きなロバは次第に貴重なものになってきており、危機に瀕している家畜種であると宣言されている。ロバの所有者は、純粋な大きなロバの生産に高い需要があるので、不妊であるケッテイの生産に貴重な生殖期間を費やしてしまうのを嫌がる。

参考文献

外部リンク


ケッテイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 00:34 UTC 版)

輓獣」の記事における「ケッテイ」の解説

ラバとは逆にオスの馬とメスロバ掛け合わせてできたのがケッテイ(駃騠)で、同様に輓獣としての利用なされる。しかし、ラバ比べてケッテイは生産難しいうえに、耐久性や力の面でもラバのほうが優れていることから、ケッテイの家畜としての利用はあまり広まらなかった。

※この「ケッテイ」の解説は、「輓獣」の解説の一部です。
「ケッテイ」を含む「輓獣」の記事については、「輓獣」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ケッテイ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

ケッテイ

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 05:17 UTC 版)

名詞

ケッテイ駃騠

  1. 雄馬おうまめすロバ交雑種

関連語


「ケッテイ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ケッテイ」の関連用語

ケッテイのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ケッテイのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのケッテイ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの輓獣 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのケッテイ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS