クルスク州とは? わかりやすく解説

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クルスク州

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/26 14:00 UTC 版)

クルスク(クールスク)州
ロシア語: Курская область
クルスク州旗 クルスク州紋章
国歌 不明
公用語 ロシア語
首府 クルスク
州知事 アレクサンドル・ヒンシュテインロシア語版(代行)
首相 不明
構成体種別
連邦管区 中央
経済地区 中央黒土
面積
 - 総計
国内第65位
29,997km2
人口(2021年国勢調査)
 - 総計
 - 人口密度
 - 都市/地方比率
国内第46位
1,082,458人
36.09人/km2
61.2% : 38.8%
時間帯 UTC +3(DST: なし)モスクワ時間
ISO 3166-2:RU
番号
ウェブサイト http://www.rkursk.ru/

クルスク州(クルスクしゅう、Курская область)は、ロシアオーブラスチ)の一つ。州都はクルスク(クールスク)。面積は29,997km²、2021年の人口は1,082,458人[1]

地理

クルスク州は中央ロシア高地の南部に位置し、西側はウクライナと接する。域内の大部分がドニエプル川水系のセイム川流域に属し、地形は河谷丘陵がほとんどである。気候は大陸性気候で、主な植生はチェルノーゼムの上にある森林ステップポントス・カスピ海草原であり、農地ではコムギライムギテンサイジャガイモなどの栽培と養豚が行われる。一帯にはクルスク磁気異常英語版があり、北西部のジェレズノゴルスク英語版などで鉄鉱石が産出されている[2][3]。1978年、生物多様性に富むロシアの自然保護区である5,288 haの「中央黒土自然保護区英語版」はユネスコ生物圏保護区に指定された[2]

歴史

1779年5月23日クルスク県ロシア語版が設置され、1928年まで続いた。そののち1934年6月13日に州制施行。

第二次世界大戦最中の1943年7月4日から8月27日にかけて独ソ戦のクルスクの戦いがこの地で行われた。

2023年6月2日、州知事はウクライナからドローンによる攻撃を受けたことを発表。ロシアの防空システムが複数のドローンを撃墜したが、いくつかの建物に被害が出たことを認めた[4]。同年6月18日、州知事はウクライナ軍からの砲撃により砂糖工場や家屋、店舗、送電線が損傷。2人が負傷したことを発表した[5]。2024年8月6日からはウクライナ軍の越境攻撃が開始され、ロシア軍との間で激しい戦闘が行われ、アレクセイ・スミルノフロシア語版知事代行は翌7日に国境地帯に対して非常事態宣言を行った[6]。15日にはスジャがウクライナ軍に完全占領されたことが確認された[7]。ロシア軍は2025年4月26日にクルスク州を完全に解放したとして奪回を宣言したが、ウクライナ側は認めていない[8]

政治

歴代州知事

  1. ワシリー・シュテーエフロシア語版(1991年12月11日-1996年10月23日)
  2. アレクサンドル・ルツコイ(1996年10月23日-2000年11月18日)
  3. アレクサンドル・ニコラエヴィチ・ミハイロフ(2000年11月18日-2018年10月11日、2014年5月17日-9月14日は代行)
  4. ローマン・スタロヴォイトロシア語版(2018年10月11日より代行、2019年9月16日-2024年5月14日)
  5. アレクセイ・スミルノフロシア語版(2024年5月12日より代行、2024年9月16日-2024年12月5日)
  • (代行)アレクサンドル・ヒンシュテインロシア語版(2024年12月5日-現職)

行政区画

クルスク州は以下の地区(ラヨン)からなる。

地区(район 中心地
ベーラヤ地区(Беловский район ベーラヤ
ボリショエ・ソルダーツコエ地区(Большесолдатский район ボリショエ・ソルダーツコエ
グルシコヴォ地区(Глушковский район グルシコヴォ
ゴルシェチノエ地区(Горшеченский район ゴルシェチノエ
ドミトリエフ地区(Дмитриевский район ドミトリエフ=リゴフスキー
ジェレズノゴルスク地区(Железногорский район ジェレズノゴルスク※
ゾロトゥヒノ地区(Золотухинский район ゾロトゥヒノ
カストルノエ地区(Касторенский район カストルノエ
コヌィショーフカ地区(Конышевский район コヌィショーフカ
コーレネヴォ地区(Кореневский район コーレネヴォ
クルスク地区(Курский район クルスク
クルチャトフ地区(Курчатовский район クルチャトフ※
リゴフ地区(Льговский район リゴフ※
マントゥロヴォ地区(Мантуровский район マントゥロヴォ
メードヴェンカ地区(Медвенский район メードヴェンカ
オボヤーニ地区(Обоянский район オボヤーニ
オクチャブリ地区 (十月地区)(Октябрьский район プリャムツィノ
ポヌィリ地区(Поныровский район ポヌィリ
プリステニ地区(Пристенский район プリステニ
ルイリスク地区(Рыльский район ルイリスク
ソビエト地区(Советский район クシェンスキー
ソーンツェヴォ地区(Солнцевский район ソーンツェヴォ
スジャ地区(Суджанский район スジャ
チム地区(Тимский район チム
ファテジ地区(Фатежский район ファテジ
ホムトフカ地区ロシア語版英語版Хомутовский район ホムトフカ
チェレミシノヴォ地区(Черемисиновский район チェレミシノヴォ
シチグルイ地区(Щигровский район シチグルイ※

※地区から独立した州直轄市

有名な出身者

標準時

この地域は、モスクワ時間帯標準時を使用している。時差はUTC+3時間で、夏時間はない。(2011年3月までは標準時がUTC+3で、夏時間がUTC+4時間、同年3月から2014年10月までは通年UTC+4であった)

脚注

出典

  1. ^ 5. ЧИСЛЕННОСТЬ НАСЕЛЕНИЯ РОССИИ, ФЕДЕРАЛЬНЫХ ОКРУГОВ, СУБЪЕКТОВ РОССИЙСКОЙ ФЕДЕРАЦИИ, ГОРОДСКИХ ОКРУГОВ, МУНИЦИПАЛЬНЫХ РАЙОНОВ, МУНИЦИПАЛЬНЫХ ОКРУГОВ, ГОРОДСКИХ И СЕЛЬСКИХ ПОСЕЛЕНИЙ, ГОРОДСКИХ НАСЕЛЕННЫХ ПУНКТОВ, СЕЛЬСКИХ НАСЕЛЕННЫХ ПУНКТОВ С НАСЕЛЕНИЕМ 3000 ЧЕЛОВЕК И БОЛЕЕ”. 2024年5月22日閲覧。
  2. ^ a b Tsentral'nochernozem Biosphere Reserve, Russian Federation” (英語). UNESCO (2019年5月). 2023年2月17日閲覧。
  3. ^ クルスク州(クルスク)とは? 意味や使い方”. コトバンク. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. 2023年2月17日閲覧。
  4. ^ ロシアの複数の州が攻撃受けたと報告、ドローンや砲撃で ウクライナ国境付近”. CNN (2023年6月2日). 2023年6月2日閲覧。
  5. ^ ロシア西部クルスク州、ウクライナ軍の砲撃で2人負傷 知事発表”. CNN (2023年6月19日). 2023年6月22日閲覧。
  6. ^ “ロシア西部クルスク州にウクライナ侵入、激戦続く 非常事態宣言”. ロイター. (2024年8月8日). https://jp.reuters.com/markets/commodities/24L5GUDPLJJNDE4KOYR5AJWQCI-2024-08-07/ 2024年8月9日閲覧。 
  7. ^ ゼレンスキー大統領「クルスク州スジャを完全占領」…ロシア「クルスクの集落奪還」」『中央日報』2024年8月16日。2024年8月16日閲覧。
  8. ^ “クルスク州を「完全解放」 ウクライナ側は否定―ロシア軍”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2025年4月26日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2025042600573&g=int 2025年4月26日閲覧。 

外部リンク




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