クリヤ・マコトのスタイル
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「クリヤ・マコト」の記事における「クリヤ・マコトのスタイル」の解説
正規の音楽教育は受けていない。日本で活動する多くの帰国ミュージシャンがアメリカ・ボストンの「バークリー音楽院」出身であるのに対し、クリヤ・マコトは音楽とは無関係な大学へ留学し卒業している。 1991年、日本でアルバム「The Baltimore Syndicate」、アメリカでアルバム「Always Your Friend」をリリース。この年が実質的ソロ・デビューである。その後も、在米時代の友人であるJames Genas(b)、Steve Wilson(sax)、Gary Thomas(sax)、Marvin "Smitty" Smith(ds)らと共演したアルバムを発表。先鋭的かつコンテンポラリーなスタイルが注目を集めた。 当初はアメリカ東海岸スタイルの正統派ジャズとみなされていたが、個性的なスタイルが突出し、アコースティック・ジャズで16ビートを多用するに至り、保守的ジャズファンからは「ジャズ離れ」とみなされた。その後ソウル、ヒップホップへの傾倒から、ジャズ・ミュージシャンと言うよりはむしろプロデューサーとしての活動へシフト。ジャズ・センスを貫いたポップス、企画アルバム、映画音楽の制作などを行った。 1990年代後半には、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の制作に関わったことから、アニメテーマをジャズ・アレンジした企画色の強いアルバム「ANTITHESIS」シリーズをリリース。2004年にはパリのユネスコホールにて、久々にJonny Griffin(sax)、John Faddis(tp)、Billy Cobham(ds)、Abraham Laboriel(b)といったジャズの巨匠たちと共演。これをきっかけに、メインストリーム・ジャズへの回帰を強めた。 しかし元々、ジャンルに捕らわれない多彩な音楽性を持っており、ジャズ・ソウル・R&B・クラブ音楽まで米黒人系音楽の幅広く深い理解を背景に一つのスタイルに留まることなく、各方面の求めに応じて様々なスタイルを使い分けている。20周年記念アルバム「Art for Life」では、そんなクリヤの多才さを満喫できると同時に、様々なジャズのスタイルを体験することができる。 現在は様々なスタイルのユニットを複数運営し、メインストリーム・ユニット「クリヤ・マコト・ピアノ・トリオ」、ラテンジャズユニット「RHYTHMATRIX」でアルバムを制作。中堅アーティストと結成したニュージャズ・ユニット「TOKYO FREEDOM SOUL」、「クリヤ・マコト・グリーヴィートリオ」などでも活動中。
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