クリオーリョの社会的位置づけとは? わかりやすく解説

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クリオーリョの社会的位置づけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 23:09 UTC 版)

クリオーリョ」の記事における「クリオーリョの社会的位置づけ」の解説

クリオーリョ」の対義語には、「ペニンスラール」(peninsular : 半島人イベリア半島生まれた白人)、「エウロペオ」(europeo : ヨーロッパ人)などの表現相当する。しかし、両者婚姻親族親子などの関係にあるため、明確に区別される二つ集団構成しているわけではない16世紀から18世紀にかけての時代には、両者含めた白人」が、植民地社会では支配集団構成していた。その支配下には黒人先住民であるインディアン、インディオ加えメスティーソ白人インディアン、インディオとの混血)、ムラート黒人白人との混血)、サンボ黒人インディアン、インディオとの混血)などの混血民が位置していた。 しかし、こうした肌の色基づいて身分区別される社会ありかた次第効力失っていき、18世紀が進むに連れて社会経済的要因によって階層区分生じ社会へと移行していった。すなわち、ヨーロッパ出身スペイン人ペニンスラール)であれ、クリオーリョであれ、資産があったり、有力者との縁戚関係がある人々社会的に上位位置することができる一方で、金も縁もない人々社会的に中位下位位置するような社会成立しつつあった。したがってクリオーリョペニンスラール別個の集団考えることも、同一集団として一括りにすることも、18世紀になると簡単にはできなくなっていた。 しかし、こうした社会経済的な現実とは別の次元で、クリオーリョペニンスラールの間にはいくつかの亀裂存在し、それがやがて両者の対立深めていく原因にもなった。すなわち、ペニンスラール中にはヨーロッパ生まれ人間こそが優位であり、アメリカ生まれ人間体格知性で劣る、とする素朴な感情、あるいはその感情基盤にした疑似科学的な言説信奉するものが少なからず存在したそうした偏見基づいたペニンスラール言動は、時にはクリオーリョ感情を害し活動妨げになることもあったため、クリオーリョの間でペニンスラール対す反感醸成され一助となったまた、18世紀実施されさまざまな行政改革ブルボン朝改革)は、本国王室意図命令植民地社会迅速に実施されることを企図したものであり、その実現に当たってクリオーリョよりもペニンスラール重用された。こうした政治領域でのペニンスラール優遇策も、クリオーリョペニンスラールの間の精神的亀裂拡大させた。 以上のように、同じイベリア人ありながら新大陸生まれたということだけで差別受けたことは、クリオーリョたちにペニンスラール及び本国政府への反感を抱かせ、この反感独立運動の動機のひとつになった

※この「クリオーリョの社会的位置づけ」の解説は、「クリオーリョ」の解説の一部です。
「クリオーリョの社会的位置づけ」を含む「クリオーリョ」の記事については、「クリオーリョ」の概要を参照ください。

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