キャストの順と肩書き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 06:35 UTC 版)
「クレジットタイトル」の記事における「キャストの順と肩書き」の解説
演技作品の場合、原則として主演者は冒頭に表示される。主演である旨を示す文字情報(「主演」「Starring」など)が加えられる場合もある。 出演者の名と役名が併記される場合と、されない場合がある。 キャストのクレジット順に注目する観客・視聴者が多いことから、その順序はスタッフ側にとっても極めて繊細な問題とされ、その配置によっては出演者と製作側との契約上の紛争に発展することがある。 主演者に匹敵するか、より重んじられる出演者を、キャスト順の最後に配置する手法があり、日本語では「トメ(止め、留め)」という。複数の名が並ぶ表示形式の場合、線を引いて区別する場合もある。トメにあたるクレジットが存在せず、多数の脇役の連名がキャストの締めくくりとなる場合もあり、それが日本の作品なら、2番目に表示される俳優が序列2番目扱いとなる。日本語の「トメ」は歌舞伎の番付における「留め筆」(看板やビラの最後に記される座頭の意)や落語、相撲などの「止め名」から来ている。ハリウッド作品の場合、オープニング・クレジットのキャストの最後に「and 俳優名 as 役名」と表記する方式が多く取られている。 新人俳優が初めてオープニング・クレジットに表記される場合、ハリウッド作品では「Introducing 俳優名」、日本作品では「俳優名(新人)」などと表記されることが多い。 特別出演(後述)に該当する、またはその扱いに相当するキャストは、その旨を表記するか、クレジットの表示方法を他者と少し変える(他よりも長めの時間で映し出す、「起こし」と呼ばれる特別の表示手法などを用いる)ことで目立たせる工夫が図られることがある。外国作品の場合「Co-Starring」「Also Starring」など、主演に次ぐ共演者であることを示す表記が添えられる場合もある。 フィクション作品の場合、本編で名前が明かされていない登場人物は名前を伏せることがある。また、演出上キャストをあえて表記しなかったり、偽名を用いる場合もある。これらのことを、日本では「ノンクレジット」とも称する。 準主役・脇役がフィーチャーされるエピソードでは、その出演者が一番上にクレジットされることもある(日本のテレビアニメ等においては「お当番回」と俗称される)。 キャスト・スタッフが生前に撮影に臨み、公開時にすでに故人となってしまっている場合、追悼の意を込めて、故人の氏名部分を四角で囲んだり、「In memory of ○○」「○○氏に捧ぐ(捧げる)」などと特別に表記したりするケースが見られる(献辞)。
※この「キャストの順と肩書き」の解説は、「クレジットタイトル」の解説の一部です。
「キャストの順と肩書き」を含む「クレジットタイトル」の記事については、「クレジットタイトル」の概要を参照ください。
- キャストの順と肩書きのページへのリンク