カウハッチ・スーパーカウハッチ
生後2〜3カ月齢までの子牛を、1頭ずつ収容し、飼育する屋外装置の小屋をカウハッチ(またはカーフハッチ)と呼んでいます。小屋の大きさは幅1.2m、奥行き1.8〜2.4m、高さ1.2m程度で、以前はベニヤ板などで作っていまし たが、最近は軽量で耐食性・強度に優れたFRP(繊維強化プラスチック)製の小屋が多く用いられ ます。その形も長方形の小屋で、前に小さな運動用のパドックを設けたものや(写真A/北海道 士幌町山岸牧場)、モンゴルの遊牧民が使用する移動式住居パオに似た円形のものもあります。(写真B/北海道浜中町研修牧場)。床には稲ワラや乾草、オガクズ、モミなどを敷いて乾燥と 保温を心がけます。この床に敷いたワラなどは、子牛の糞尿と一緒に堆肥として牧草地に還元されます。 飼料槽や給水具はハッチの内側に取り付けたり、写真の円形のもののように横にあいた窓の 縁に組み込まれたものなどがあります。 |
写真A/カーフハッチ | 写真B/カーフハッチ |
そして3カ月齢を過ぎると、数頭をまとめて飼育するスーパーカーフハッチへ移されます。 木製の小屋の外に、運動用のパドックを設け、自由に動きまわれるようになっています。 (写真C/北海道浜中町育成牧場)。 1頭当たりの面積は2〜3平方メートル、冬の風対策に特に注意をはらいます。また、牛舎の隅などに囲いだけを作って子牛を収容するものはカーフペン と呼ばれています。床を常に乾燥させていることが大切で、床に2%程度の傾斜をつけて排水を よくするなど、衛生面に気をつけることが主要です。 |
写真C/ス−パーカーフハッチ |
<ミルククラブ情報誌'95 WINTER vol.14より> |
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