オールブラックスのハカ
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「ハカ (ダンス)」の記事における「オールブラックスのハカ」の解説
詳細は「スポーツにおけるハカ」を参照 伝承によるとラグビーニュージーランド代表(オールブラックス)のハカ、カマテは1810年にンガティトア部族長のテ・ラウパラハ(英語版)が踊ったものである。テ・ラウパラハは敵に追われて、地下の食料庫に逃げ込み隠れていた。這い出してみると目の前に人がおり、殺されると観念したが、幸運なことにテ・ラウパラハと親しい部族の長であった。救出された喜びと感謝の気持ちを込めて踊ったものがカマテである。 1905年のイギリス遠征の際にオールブラックスが戦いの踊りの要素を取り入れたものを初めて踊り、以後代表チームに受け継がれることとなる。 ハカを先導するリードは伝統的にマオリ族の血筋を引く選手が行っている。ただし、サモア系移民である元オールブラックスのタナ・ウマガは、偉大なオールブラックスキャプテンとして迎えられ、特例として2004年からリードを任された。ウマガの後、伝統的な慣例が守られない時期もあったが、ピリ・ウィプー(2011年から2013年)、リアム・メッサム[元ニュージーランド・マオリ(現マオリ・オールブラックス)キャプテン]がリードを務めている。 また、トンガ代表はシピタウ(英語版)、サモア代表はシヴァタウ、フィジー代表はジンビ(英語版)と、パシフィック・アイランドのチームにもそれぞれのウォークライがあり、3か国選抜チームのパシフィック・アイランダーズにも独自のウォークライがある。 ラグビーワールドカップ2003では、オールブラックスのハカの最中に、興奮した対戦相手のトンガ代表が対抗してシピタウを行い「ハカ・バトル」として話題となった。試合前の取り決めでは、互いを尊重してオールブラックスのハカが終わってからトンガがシピタウを行うとしていたが、試合前の異様な盛り上がりとオールブラックスのハカにトンガ代表が刺激されハカ合戦に発展した。 2005年8月28日、トライネイションズの対南アフリカ戦において、新しいハカ、カパ・オ・パンゴ(Kapa o Pango)が突如披露された。このハカは、終幕に首を切るようなジェスチャーが含まれ問題視されたが、オールブラックスから「相手の首を切る挑発的な意味ではなく、自らの首をかけて戦う意気込みを示すもの」との趣旨の説明があるなど議論が重ねられ、現在首を切るジェスチャーが維持されている。 オールブラックスのハカは非常に洗練されたパフォーマンスとして知られているが、一昔前まではまったく練習していない選手がいたり、練習していても切れのないものであった。現在では試合前日にハカの練習を行っていて、洗練されたパフォーマンスを維持している。 カマテの歌詞: カ マテ! カ マテ! カ オラ! カ オラ! カ マテ! カ マテ! カ オラ! カ オラ! テネイ テ タナタ プッフル=フル ナア ネ イ ティキ マイ ファカ=フィティ テ ラ! ア ウパネ! ア フパネ! ア ウパネ! カ=ウパネ! フィティ テ ラ! ヒ! カマテの意味: 死ぬ! 死ぬ! 生きる! 生きる! (以上を2回繰り返し) 見よ、この勇気ある者を。 ここにいる毛深い男が再び太陽を輝かせる! 一歩はしごを上へ! さらに一歩上へ! 一歩はしごを上へ! そして最後の一歩! そして外へ一歩! 太陽の光の中へ! 立ち上がれ!
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