オイラーの等式とは? わかりやすく解説

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オイラー‐の‐とうしき【オイラーの等式】

読み方:おいらーのとうしき

オイラーの公式


オイラーの等式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/17 09:44 UTC 版)

指数関数 ez(1 + z/N)NN が無限に大きくなるときの極限として定義でき、e(1 + /N)N の極限である。このアニメーションでは、N の値を 1 から 100 まで増加させている。複素数平面において 1 + /N累乗を点で表示しており、折れ線の端点が (1 + /N)N である。これにより、N の増加に伴って (1 + /N)N−1 に近付く様子が観察される。

  数学記事シリーズ
数学定数 e

自然対数 · 指数関数

応用: 複利 · オイラーの等式 · オイラーの公式 · 半減期 · 指数増加/減衰

e の定義: e の無理性 · e の表現 · リンデマン–ワイエルシュトラスの定理

人物: ネイピア · オイラー

シャヌエルの予想 (英語版)

オイラーの等式(オイラーのとうしき、: Euler's identity)とは、ネイピア数 e虚数単位 i円周率 π の間に成り立つ等式のことである:

e + 1 = 0

ここで

eネイピア数自然対数
i虚数単位自乗すると −1 となる
π円周率直径に対する周の比率)

である。

式の名はレオンハルト・オイラーに因る。

等式の要素

オイラーの等式は、その数学的な美によって特筆すべきものと多くの人に認識されている。

この等式は次の5つの基本的な数学定数を含んでいる。

かつ、それらが次の3つの基本的な算術演算によって簡潔に結び付けられている。

幾何学、解析学、代数学の分野でそれぞれ独立に定義された三つの定数 (π, e, i) がこのような簡単な等式で関連付いている。なお、一般的に解析学では方程式は片側(概ね右辺)に「0」を置く形で記される。

人々による評価

数学誌のThe Mathematical Intelligencer [1]の読者調査によると、この等式は「数学における最も美しい定理」 (The most beautiful theorem in mathematics) に選出されている[2]。また、2004年に実施された Physics World 誌での読者調査ではマクスウェルの方程式と並び、「史上最も偉大な等式」(Greatest equation ever) に選出されている[3]

ポール・ネイヒン(ニューハンプシャー大学英語版 名誉教授)の著書「オイラー博士の偉大な式」(Dr. Euler's Fabulous Formula) [2006] では、この等式のために400ページも充てている。本著書ではこの等式を「数学的な美の絶対的基準」(The gold standard for mathematical beauty) としている[4]

コンスタンス・レイド英語版 は、オイラーの等式を「全ての数学分野において最も有名な式」(The most famous formula in all mathematics) であると主張した[5]

カール・フリードリヒ・ガウスは「この式を見せられた学生がすぐにその意味を理解できなければ、その学生は第一級の数学者には決してなれない」(If this formula was not immediately apparent to a student on being told it, the student would never be a first-class mathematician.) と指摘している[6]

この等式がベンジャミン・パース (19世紀の数学者ハーバード大学教授) の講義で紹介されたあと、「全く逆説的なことだ、我々はそれを理解できないし、それがどんな意義を持っているかも分からない。だが我々はそれを証明したし、それゆえにそれが間違いのない真実であると知っている」(It is absolutely paradoxical; we cannot understand it, and we don't know what it means, but we have proved it, and therefore we know it must be the truth.) と付け加えた[7]

スタンフォード大学の数学の教授、キース・デブリン英語版 は「愛の本質そのものをとらえるシェークスピアソネットのように、あるいは、単なる表面でなくはるかに深い内面から人間の形の美しさを引き出す絵画のように、オイラーの等式は存在の遥かな深遠にまで到達している」(Like a Shakespearean sonnet that captures the very essence of love, or a painting that brings out the beauty of the human form that is far more than just skin deep, Euler's equation reaches down into the very depths of existence.) と記している[8]

Bob Palaisが2001年に公開したエッセイ "π is wrong!" の中では、円周率πの代わりに、「τ=2π」なる数τ、すなわちの周の半径に対する比率を用いれば、この式は

一般の角度に対するオイラーの公式

この等式は複素関数論における、任意の実数


オイラーの等式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 14:08 UTC 版)

オイラーにちなんで名づけられた物事の一覧」の記事における「オイラーの等式」の解説

オイラーの等式 e iπ + 1 = 0 オイラーの四平方恒等式 「オイラーの等式」はオイラーの五角数定理に関して使われることもある。

※この「オイラーの等式」の解説は、「オイラーにちなんで名づけられた物事の一覧」の解説の一部です。
「オイラーの等式」を含む「オイラーにちなんで名づけられた物事の一覧」の記事については、「オイラーにちなんで名づけられた物事の一覧」の概要を参照ください。

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