オイラーの総和法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 04:00 UTC 版)
「1−2+4−8+…」の記事における「オイラーの総和法」の解説
レオンハルト・オイラーは、1775年に Institutiones において、現在では1 − 2 + 4 − 8 + ... のオイラー変換と呼ばれるものを事実上用い、収束級数1/2 − 1/4 + 1/8 − 1/16 + ... に到達した。後者の和は 1/3 であるので、オイラーは 1 − 2 + 4 − 8 + ... = ⅓ と結論付けた。無限級数に対する彼の考えは完全には現代的アプローチには従わない。今日では 1 − 2 + 4 − 8 + ... は Euler summable(英語版) であり、そのオイラー和は 1/3 であると言う。 オイラー変換は、正の項からなる数列から始める。 a0 = 1, a1 = 2, a2 = 4, a3 = 8, ... . すると差分の列は Δa0 = a1 − a0 = 2 − 1 = 1, Δa1 = a2 − a1 = 4 − 2 = 2, Δa2 = a3 − a2 = 8 − 4 = 4, Δa3 = a4 − a3 = 16 − 8 = 8, ..., となり、全く同じ列である。したがって差分をとることを繰り返した列はどれもすべての n に対して Δna0 = 1 で始まる。そのオイラー変換は以下の級数である。 a 0 2 − Δ a 0 4 + Δ 2 a 0 8 − Δ 3 a 0 16 + ⋯ = 1 2 − 1 4 + 1 8 − 1 16 + ⋯ . {\displaystyle {\frac {a_{0}}{2}}-{\frac {\Delta a_{0}}{4}}+{\frac {\Delta ^{2}a_{0}}{8}}-{\frac {\Delta ^{3}a_{0}}{16}}+\cdots ={\frac {1}{2}}-{\frac {1}{4}}+{\frac {1}{8}}-{\frac {1}{16}}+\cdots .} これは収束幾何級数で、その和は通常の公式により 1/3 である。
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