インクの歴史とは? わかりやすく解説

インクの歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 00:11 UTC 版)

インク」の記事における「インクの歴史」の解説

およそ5000年前に、石の表面に絵や文字を刻むための墨が中国開発された。墨は油煙松煙と膠の混合物で、固形の墨を硯でとともに磨りおろして黒色インクを得る。他地域初期文明においても植物の実や種、鉱物から様々な色のインク作り出された。 インク古代インド紀元前4世紀から使用され、それはいくつかの化学成分混合物であったカローシュティー文字記述され古文書新疆ウイグル自治区発見されている。インド南部においては、針とインク使って文字書くこと一般的であったいくつかのジャイナ教教典インクによって記述されている。インドでは墨の煤を骨やタールピッチなどを燃やすことで得ていた。 古代ローマでは煤やイカ墨から得られ黒色インクや、硫酸銅含んだ革の黒染液アスファルトを含むと考えられる黒色ワニスなどがアトラメンタムと呼ばれて用いられた。 エジプトカリフムイッズは手や衣服を汚すことのないペン要求した。その要求応えて953年万年筆原型といえるペン開発された。 15世紀ドイツヨハネス・グーテンベルク活版印刷実用化することに成功すると、それに適した新しタイプインク開発されることとなった当時ギリシャ・ローマ筆記インク(煤と糊、から成る)および12世紀開発され硫酸鉄没食子ゴムから成る2種類インク普及しておりこれらはどちらも版面付着せず、印刷には適さなかった。結局、すす、テレビン油およびクルミ油からなるニス状のインク印刷機用に開発された。 1908年12月7日日本の内閣は、公文書インキ使用認めた閣令)。

※この「インクの歴史」の解説は、「インク」の解説の一部です。
「インクの歴史」を含む「インク」の記事については、「インク」の概要を参照ください。

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