イコモス評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 08:02 UTC 版)
2019年5月14日の未明に、イコモスは世界文化遺産への登録を勧告した。 その評価は、「4世紀後半~5世紀後半にかけ広域の豪族による連合政権が初期国家を形成してゆく過程を示している」、「四種の墳形と規模に差異がある古墳群からは被葬者の身分差が読み取れる」、「古墳時代は中国の律令制を採り入れる前の日本固有の文化である」、「古墳の形状は後の時代の皇族の墓形に受け継がれており埋葬の伝統を証明している」、「土製建造物の極めて優れた技術があったことを示している」とされた。 懸念されていた古墳の名称と被葬者不特定に関し、推薦書では「仁徳天皇陵として祀られている古墳(大仙古墳)」などとしたが特に指摘されることはなく、「古墳群の真実性の程度には多様性がある」との見解も示した。 保存・管理については、古墳毎にばらつきがあるものの概ね担保されてはいるが、市街地にあるため将来的な開発を警戒し、周辺で事業が計画された際には事前に影響を査定すべきことを求めた。また、一部で墳丘の崩壊が見られることからその安定性について検討することや、被葬者伝承ながら現在もその末裔(皇族)により祭祀が継承されていることは注目すべきでその伝統の継続と記録の必要性も示唆した。
※この「イコモス評価」の解説は、「百舌鳥・古市古墳群」の解説の一部です。
「イコモス評価」を含む「百舌鳥・古市古墳群」の記事については、「百舌鳥・古市古墳群」の概要を参照ください。
- イコモス評価のページへのリンク