イギリスにおけるeLORAN
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 21:13 UTC 版)
「LORAN」の記事における「イギリスにおけるeLORAN」の解説
2007年5月31日、イギリスの運輸省 (DfT)は、全国灯台協会(英語版) (GLA) を通して、イギリスと西ヨーロッパで、船員の安全を改善するために、最新式のeLORANサービスを提供する15年の契約を締結した。このサービス契約は2段階で実行される。すなわち、2007年から2010年までは、開発作業が行われるとともに、さらにeLORANサービスの提供に関する欧州協定に重点が置かれ、2010年から2022年までは、eLORANサービスの完全運用が行われる。最初のeLORAN送信機はイギリスのカンブリアのアンソーン送信所(英語版)に位置し、バブコック・インターナショナル(英語版)(旧Babcock Communications)によって運用される。 イギリス政府は、GPS電波妨害の脅威への対抗を支援するため、イギリスの南部及び東部の海岸沿いの7つのディファレンシャルeLoran船位テクノロジー局の建設を承認した。それらは2014年夏に、最初の運用能力に達することとされた。イギリス及びアイルランドの全国灯台協会(GLAs) は、10月31日にイギリスの海事用eLoranが最初の運用能力に達したと発表した。7つのディファレンシャル基準局は、追加の位置・航行・時刻(PNT : position, navigation, and timing)情報を、低周波数のパルスによって、eLoran受信機を装備した船舶に提供する。この地域は2020年の年間交通量が20万隻と見込まれる世界で最も船舶の航行が多い地域のひとつであり、このサービスはGPSに障害が発生した際にも航行の安全を確保する助けとなる。 これらの計画があるにもかかわらず、フランス及びノルウェイは2015年12月31日をもってロランの送信を停止すると決定した。これを踏まえて、イギリスは同月初めに、12月31日を以てeLoranサービスを停止することを発表した。
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