アンプとしての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 06:11 UTC 版)
「カーボンマイクロフォン」の記事における「アンプとしての利用」の解説
カーボンマイクは増幅器としても使用できる。この用途では初期の電話リピータに利用され、真空管増幅器の登場まで長距離通話を担っていた。これらのリピータでは、磁気を用いた受話器(電気‐機械変換器)がカーボンマイクと機械的に結合されていた。カーボンマイクは他のほとんどのマイクロフォンのように電圧信号を生成するのではなく、外から流す電流を変調して出力するため、より大きな信号が得られる。したがって、前述の構成を用いると弱い受信信号をブーストして送り出すことができた。より利得が高く音質も良い真空管が登場すると、このような増幅器はほとんど使われなくなった。しかし真空管が一般化した後の1930年代にも、補聴器のような携帯型オーディオ機器ではカーボン増幅器が使用され続けた。ウェスタン・エレクトリック製の65A型カーボン増幅器は直径約30 mm、高さ約10 mmで重さは40 g未満だった[要出典]。このようなカーボン増幅器には、真空管増幅器のように大型の電池や電源を必要としない利点があった。1950年代になると補聴器用のカーボン増幅器もミニチュア真空管に置き換えられた(その直後、さらにトランジスタが取って代わった)[要出典]。ただしカーボン増幅器は2019年現在も製造販売されている。 カーボンマイクの増幅作用はフィードバックによる発振で実証することができる。古い型の「燭台電話(英語版)」でイヤホンをカーボンマイクに近づけると軋り音が聞こえるのは、そのような発振によるものである。
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