発酵(はっこう)
酵母がブドウ糖をアルコールにかえるように、微生物がある物質を他の有用物質にかえることを発酵という。ここで生成した物質が人間にとって好ましくない場合には腐敗という。たとえば酢酸菌が酒に生え、酒が酢っぱくなるときにはこれを酢酸敗といい、一方、同じ現象を食酢製造の立場からいえば酢酸発酵という。酵母は酸素が充分供給されるとブドウ糖を炭酸ガスと水にまで分解してしまうが、酸素が制限されるとアルコールをつくるようになるので、アルコール発酵は酵母にとって酸素のない状態での呼吸であるともいわれる。酒類の醸造は、酵母の生理作用を巧みにアルコール発酵として利用したものであり、発酵法によって次の三つに大別される。(一)並行複発酵-穀類やイモ類のようなデンプン質原料から酒類をつくる場合は、まず原料中のデンプンを麹(こうじ)や麦芽の糖化酵素の作用で糖分にかえ、ついでその糖分を酵母の発酵酵素の作用でアルコールにかえる新つの工程が必要である。本格焼酎や清酒などはこの二工程を一つの容器内で並行して行う。(二)単行複発酵-穀類を原料とした焼酎甲類やビールなどは前記の二つの行程を別々の容器内で行う。(三)単発酵-果実や糖蜜(とうみつ)のような糖質原料からつくられるものは酵母による発酵工程のみでよく、この種の酒にはワインやラムなどがある。
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