その他の生産地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/18 14:42 UTC 版)
「シュナン・ブラン」の記事における「その他の生産地域」の解説
オーストラリアでは2008年において642ヘクタールの栽培面積があり、主にシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨンなどとのブレンド用として使われる。オーストラリアでの栽培地域は、タスマニア島やニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州のほか、西オーストラリア州のスワンバレーやマーガレットリバーも含まれる。ワイン専門家のジェームス・ハリデイは、オーストラリアのシュナン・ブランのスタイルを、フルーツサラダの香りが特徴的な「トゥッティフルッティ」と表現している。また、西オーストラリア州のシュナン・ブランはの注目度は高まりつつある。 ニュージーランドでは、2004年の栽培面積は100ヘクタール弱であったが、2008年までに50ヘクタールにまで落ち込んだ。シュナン・ブランは主に北島で栽培されており、なかにはロワールのデザートワインに肩を並べるようなものもある。歴史的には、この品種は大量生産ワイン用にミュラー・トゥルガウとブレンドされて使われていた。ニュージーランドのシュナン・ブランの評価が高まるきっかけとなったのは、この品種を単一品種ワイン用に栽培する試みである。もっとも、オズ・クラークによれば、ニュージーランドのシャルドネやソーヴィニヨン・ブランの品質の高さを考えると、あえてシュナン・ブランを買う経済的な理由は乏しいとのことである。 南米においてもシュナン・ブランは広く栽培されているが、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイといった国では長きにわたってピノ・ブランと混同されていた。もともとは、この品種は大量生産の白ワイン用のブレンドに使われていた。メキシコでの主な栽培地域には、アグアスカリエンテス州、バハ・カリフォルニア州、コアウイラ州がある。アルゼンチンでは、2008年において2,908ヘクタールの栽培面積があるが、栽培例はほぼメンドーサ地区に集中している。その他、ブラジルでは30ヘクタール、チリでは76ヘクタール、ウルグアイでは6.9ヘクタールが栽培されている。 イスラエルには、この品種は20世紀中に導入されたが、今なお生産量は限定的である。カナダでは、ブリティッシュコロンビア州のオカナガン地区や、オンタリオ州で栽培されている。スペインでも、カタルーニャ、アラゴン、ナバーラなどで栽培例がある。スペインでの栽培面積は、2008年において100ヘクタールであったが、2006年に行われたDNA解析によるとガリシアやアレーリャ、ペネデスで栽培されていたアグデホという品種が実はシュナン・ブランであったことが判明しており、実際の栽培面積は増える可能性がある。インドやタイといった熱帯のワイン生産地域においても、わずかながら栽培されている。
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