鎖骨
鎖骨は頬骨上縁のところにある棒状の骨。鎖骨の内側端を鎖骨端といい、その内側面には四角形の胸骨関節面があって、胸骨の鎖骨切痕と連結する。また、外側端を肩峰端といい、その外側面には楕円形の肩峰関節面があって肩甲骨と連結する。
鎖骨下面の胸骨端の近くには胸鎖靱帯圧痕、肩峰端のすぐ近くには円錐靱帯結節という粗面があり、それぞれ同名の靱帯が付着する。
鎖骨は結合組織生骨であり、全身の骨の中では最も早く骨化がはじまる(胎生第5週)が、骨化の完了する時期は25歳以後で長骨の中では一番遅い。鎖骨は一般の長骨と異なり髄腔がなく、内部は海綿質でみたされている。哺乳類のうち上肢を歩行以外にも使用する(たとえば、物をつかんだり、からだの前で上肢を交差させる動作など)動物では鎖骨は発達しているが、上肢を前後方向に動かして歩行だけに使用する動物では鎖骨はないか、あっても痕跡的である。したがって霊長目や齧歯目では鎖骨が発達し、食肉目や有蹄目には鎖骨がない。
語源はClavis(腱、カンヌキ)の縮小形で小さな鍵という意味。
[臨床]鎖骨と鎖骨下血管:鎖骨下筋と鎖骨の下面でこの筋を包んでいる鎖骨胸筋筋膜は、鎖骨下血管と腕神経叢の“根”枝を防御クッションのようにおおっており、その結果、鎖骨の骨折片によって危険に晒されることは通常ない。鎖骨下静脈は第一肋骨の骨膜と鎖骨胸筋筋膜に付着しているので、常に内腔が開いた状態になっている。鎖骨が第一肋骨から引っ張られるような運動の度に、筋膜の牽引力によって、この静脈の腔は拡大し静脈血の還流を促進する。鎖骨下静脈は障害されてもつぶれないので傷害部位から空気が引き込まれることがある(空気塞栓の危険)。
鎖骨下面の胸骨端の近くには胸鎖靱帯圧痕、肩峰端のすぐ近くには円錐靱帯結節という粗面があり、それぞれ同名の靱帯が付着する。
鎖骨は結合組織生骨であり、全身の骨の中では最も早く骨化がはじまる(胎生第5週)が、骨化の完了する時期は25歳以後で長骨の中では一番遅い。鎖骨は一般の長骨と異なり髄腔がなく、内部は海綿質でみたされている。哺乳類のうち上肢を歩行以外にも使用する(たとえば、物をつかんだり、からだの前で上肢を交差させる動作など)動物では鎖骨は発達しているが、上肢を前後方向に動かして歩行だけに使用する動物では鎖骨はないか、あっても痕跡的である。したがって霊長目や齧歯目では鎖骨が発達し、食肉目や有蹄目には鎖骨がない。
語源はClavis(腱、カンヌキ)の縮小形で小さな鍵という意味。
[臨床]鎖骨と鎖骨下血管:鎖骨下筋と鎖骨の下面でこの筋を包んでいる鎖骨胸筋筋膜は、鎖骨下血管と腕神経叢の“根”枝を防御クッションのようにおおっており、その結果、鎖骨の骨折片によって危険に晒されることは通常ない。鎖骨下静脈は第一肋骨の骨膜と鎖骨胸筋筋膜に付着しているので、常に内腔が開いた状態になっている。鎖骨が第一肋骨から引っ張られるような運動の度に、筋膜の牽引力によって、この静脈の腔は拡大し静脈血の還流を促進する。鎖骨下静脈は障害されてもつぶれないので傷害部位から空気が引き込まれることがある(空気塞栓の危険)。
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