『ANOTHER MONSTER-The investigative report-』
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「MONSTER (漫画)」の記事における「『ANOTHER MONSTER-The investigative report-』」の解説
ヴェルナー・ヴェーバー 浦沢直樹共著 長崎尚志訳 ISBN 4-09-185279-3 著者の一人ヴェルナー・ヴェーバーが、原作のヨハン事件に関わる人々にインタビューをしていき、事件の謎を解き明かしていくストーリー。ヴェーバーはオーストリア出身のフリーランス・ジャーナリスト。エヴァ、ルンゲ、リプスキーといった本編の重要人物にヴェーバーが証言を聞く事で、原作の事件を回顧していくと共に、ヨハンと関わった人々の後日談も知ることができる。本編でヴォルフガング・グリマーがボナパルタの実験について独自に調査し、記録した「グリマー・ノート」も公開され、さらに事件の真相に迫ることができる。なお最重要人物といえる、天馬賢三とニナ・フォルトナーには、ついにインタビューをとることができなかった。 日本での友人の証言による天馬の少年時代の出来事、ドイツで医師になる事となった理由、アニメ「超人シュタイナー」の内容と製作過程、511キンダーハイム崩壊の詳細な経緯、フランツ・ボナパルタやヨハンとニナの両親(特に実母)のルーツなど、本編で語られなかった謎も明らかにされる。 また、この小説(物語)の中で、ヴェーバーはヨハン事件を追うと共に、オーストリアの病院で発生した猟奇殺人事件も追跡しており、ヴェーバーはその背後に不気味なホラー小説「闇のドルン」とボナパルタを思わせる新たな絵本、そして「もう一人の怪物」の影を察知する。そしてヴェーバーは、ついにその「怪物」と接近する。 全編、架空の作者ヴェーバーによる登場人物との対話に、物語に絡む実際の政治的歴史、各所に挿入されたチェコやドイツの写真の効果もあり、フィクションを感じさせないリアルなドキュメンタリーの雰囲気を醸し出している。
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