『火花』
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2015年1月7日、『文學界』2月号に初の中篇小説『火花』(230枚)を発表し純文学デビュー。又吉の作品の掲載効果により『文學界』2月号の累計部数は発売2日後で4万部に達する。同誌が1933年の創刊以来初となる重版がかかるほどの話題作となる。同年3月11日、文藝春秋より『火花』の単行本が発売。発売直後から版を重ね、3月16日時点で計35万部に達した。カバーは25歳の画家・西川美穂が2011年に描いた作品「イマスカ」。これは又吉が一目見るなり気に入り、採用された。3月14日、TBS『王様のブランチ』のブックランキングコーナーの特集に出演し、本作について「共感できなくても芸人の世界を理解してほしい。」と語っている。 4月22日、第28回三島由紀夫賞候補に挙げられた。5月14日に行われた選考会では、受賞作『私の恋人』(上田岳弘)との決選投票に持ち込まれたが、3対2で敗れて受賞を逃した。選考委員の辻原登は、「落ちるはずのない作品が落ちた。2作受賞でも良かった」と述べている。 6月11日、電子書籍版が発売。 6月19日、第153回芥川龍之介賞の候補に挙げられる。7月16日、本職「お笑いタレント」として初の芥川賞を受賞した。 単行本の累計発行部数は239万部を突破した。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を抜き、芥川賞受賞作品として歴代第1位、文藝春秋刊行物として歴代第2位の単行本部数となった。また、電子書籍版は10万ダウンロードを突破し、文藝春秋刊行物として歴代第1位となった。 芥川賞受賞作2作品を全文掲載し、受賞者インタビューや選考委員の選評も掲載される『文藝春秋』9月特別号(8月7日発売)の発行部数は110万3000部 で、綿矢りさ『蹴りたい背中』、金原ひとみ『蛇にピアス』の掲載された2004年3月号の118万5000部に次ぐ、同誌の歴代第2位の記録となった。 8月21日に芥川賞贈呈式が開催され、あいさつでは執筆活動と芸人の両立について「どっちが上ではなく両方必要」と述べた。 8月27日、有料動画配信のNetflixと吉本興業によって映像化されることが明らかになる。2016年にNetflixによって独占配信される。 又吉は、出身校の関西大学北陽高等学校(大阪市)のサッカー部に、芥川賞の賞金100万円で製作したユニホームを寄贈した。 Yahoo!検索大賞 2015では、パーソンカテゴリーの作家部門賞を受賞し、カルチャーカテゴリーの小説部門賞では「火花」が受賞した。
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