「M16」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 12:21 UTC 版)
作中で、ゴルゴ13は状況によって様々な銃を使い分ける。その中のM16(AR-15をベースとする米軍の制式目的ライフル)は、本来軍用小口径アサルトライフルであり、遠距離の狙撃に適した銃ではない。しかし、ゴルゴ13が使用しているM16は改良が施されており、あえてM16を狙撃銃としている理由について『デッド・アングル』で解説されることとなった。その後、『激突! AK-100 vs. M-16』で、ゴルゴはAK-47の開発者であるカラシニコフ(劇中名:カラジニフ)に、「自分は一人の軍隊である」と発言し、ゴルゴの体格に最も合い、狙撃銃、アサルトライフルとしての性能を高いレベルで両立できる銃としてM-16が最適であるために、ゴルゴがM-16を使用しているとカラジニフは解釈した。この際、ゴルゴはAK-100が50年先も名銃として残るだろうが、M-16にはそれまでの寿命はないとも彼に話したが、最終的にはカラジニフがゴルゴに抵抗したため殺害に及んでいる。また、ゴルゴはM16の開発者でもあるストーナー(劇中名ストーラ)にM16の欠点や改良点をアドバイスしたらしく、それを元にM16A2を開発したという設定になっている。 劇画家の小林源文によると、本作の連載開始前、当時モデルガンメーカーMGCの社員で、宣伝部所属だったイラストレーターの上田信に、さいとう・プロから「新連載の主役である殺し屋に持たせる銃は何がいいか?」と、それが狙撃に使うものであるという説明なしの質問があり、最新の軍用銃だったM16を勧めたのが採用の理由であったという。また、ゴルゴ13は狙撃手という印象が定着している(狙撃以外の方法での殺人は稀)が、初期の作品においては必ずしも狙撃を行わず、必要な場合のみ手段のひとつとして狙撃を行うオールマイティな殺し屋である。実際、過度にM16に固執しているわけではなく、超長距離からの精密な狙撃が必要な状況や仕事の内容(目的)によって、M16以外の銃を使用していることもある。 なお、さいとうたかを自身は国内外の様々なライフルからM16の多様性を評価し、ゴルゴ13の愛銃として採用したと『コンバットマガジン』誌(2009年4月号)で語っている。 現実のM-16 本来のM16は、軍用アサルトライフルであり、狙撃銃としての精度は大口径の銃・ボルトアクションライフルのほうが優れている。 ただし、M16はアサルトライフルとしては高精度である。弾薬の特性上遠距離射撃には問題点が残るものの、300mから400m程度の近距離狙撃には現在でもよく用いられる。そのため、特殊目的ライフル(Special Purpose Rifle)として、狙撃用に改良した狙撃銃M16も存在する。 作中でのM16の描写 狙撃銃としては、M16が決して最適ではないことはゴルゴ13も承知の上である。しかしゴルゴ13はフリーランスの狙撃手であり、単純に狙撃をこなせばよいという訳ではなく、任務中に敵との銃撃戦に入ることも頻繁にある。よって1丁の銃で狙撃と銃撃戦の両局面に対応できるM16は最適の選択になる。なお第一話「ビッグ・セイフ作戦」では、専用に作られたロング・マグナム弾を使う、アーマライトM16を高性能狙撃用に改良した変形銃、であると語られている。 詳細は「狙撃銃#狙撃銃としてのアサルトライフル」を参照
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