「構造改革」とは
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 15:28 UTC 版)
「聖域なき構造改革」の記事における「「構造改革」とは」の解説
構造改革とは何か 資源配分の効率性改善へのインセンティブを生み出すような各種の制度改革であり、具体的には、公的企業の民営化、政府規制の緩和、貿易制限の撤廃、独占企業の分割による競争促進政策などがそれにあたる。それによって、一国経済において、資本や労働という生産資源の配分が適正化され、既存の生産資源の下でより効率的な生産が達成される。すなわち、潜在GDPないしは潜在成長率が上昇する。 — 野口旭・田中秀臣 『構造改革論の誤解』 東洋経済新報社、2001年、30頁。 構造改革という用語自体はイタリア共産党書記長のパルミロ・トリアッティが第二次世界大戦後に打ち出した路線が根源であり、議会制民主主義の枠内で政治、経済体制などの基本構造を根本的に変更し、社会問題を解決するという方針に基づく大規模な社会改革を指している。 構造改革とは「潜在GDPそのもの」を拡大させるための政策である。経済学者で、小泉に乞われて国務大臣となり改革を主導した竹中平蔵は、「日本は、供給側を重視して生産性を高めていく政策を掲げなくてはならない。構造改革の本質は、供給側の強化である」と指摘している。 記者の早野透に構造改革という言葉の意味を問われた小泉は次のように答えている 構造っていうのは田中角栄がつくった政治構造のことだよ。郵政だって道路だって100年の体制がある。それを田中角栄が利益を吸い上げる仕組みに仕上げた。医療年金制度だって田中角栄がつくった仕組みだ。それを変えるんだ。 — 早野透 『田中角栄 戦後日本の悲しき自画像』 中公新書 2012年、150頁
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