「ご迷惑をかけた」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 04:53 UTC 版)
会議は穏便に進んだが、9月25日の晩餐会席上で田中首相が「わが国が中国国民に対して多大のご迷惑をかけたことについて、私は改めて深い反省の念を表明するものであります」と発言。それを通訳が「多大なご迷惑をかけた」の部分を「添了麻煩」と訳したため座が凍りつき、周は怒りをあらわにした。 中国側では通訳のミスではないかと思われたが@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}「当時の日本の世論に配慮したぎりぎりの言葉づかい」(外務省中国課長橋本恕)[要出典]であり、「何日も推敲を重ねて、精魂を傾けて書いた文章であり、田中首相、大平外相に何度も見せて『これでいこう』ということになった」ものだという(橋本)[要出典]。 一説によれば、記録を見ると親台湾派が多かった当時の政治情勢下においてこの『ご迷惑』は、外務省が考えに考え抜いた表現であった。問題はこれを中国語の『添了麻煩 (ティエンラ・マーファン)』と訳したことにあるという。確かに中国語辞典では日本語の『迷惑』は中国語で『麻煩』とある。しかし、この『麻煩』は女性のスカートに水をかけてしまった場合に『済みません』というようなニュアンスの『迷惑』なのである。通訳の言葉を聞いた途端に中国側の顔色が変わったのはそういう理由によるものであった。因みに当時の中国語での『迷惑』は日本語では『迷う、惑わす』の意味で迷惑をかけるというような意味はなかった。現在は若者言語として、日本語でいう「迷惑」という意味が逆輸入し「迷惑をかけた」という意味もある。
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