《励行》の正しい読み方
「励行」の正しい読み方
「励行」の正しい読み方は「れいこう」である。「激励(げきれい)」「奨励(しょうれい)」の「励」+「移行(いこう)」「敢行(かんこう)」の「行」からなる素直な読み方である。「励行」を読み下すと「行いを励む」ということになり、これがそのまま「励行」の意味である。「励行」は「げきこう」と誤読されやすい傾向がある。おそらく「激励(げきれい)」の語に引っ張られると推測される。
「励行」の意味解説
「励行」は「決心して努力し続けること」「決めたことを実行するように努めること」という意味である。「励」の字には「はげます」「努力」という意味があり、それを「行う」のが「励行」になる。例えば規則や法律など、定められたルールをきちんと守るといった行動のことだ。しようとするだけでなく、実際に実行に移すことを言い表す。「励行」の語は、それが善い行いであって自らも積極的に実行するという場合に用いられる。しぶしぶ(不承不承)規則を守る、というような否定的な文脈では「励行」とはいわない。
「励行」の類語・用例・例文
「励行」の類語には、「決心(けっしん)」や「決行(けっこう)」のほか、「決意(けつい)」「精勤(せいきん)」などが挙げられる。「決心」や「決意」においては、「心の中でしっかりと決める」という意味がある。固い信念を持つという心の状態を表す語であり、そこから行動するのが「励行」なので少し意味は異なる。一方「決行」や「精勤」は「その通りに実行する、怠けることなく真面目に勤しむ」という意があり、行動に移している。決めて行動することを表現するので、「励行」に比較的近い類語と言える。・風邪の予防として手洗いとうがいは励行するように子供たちに口を酸っぱくして言っている。
・各メンバーそれぞれの固い決心こそが、このプロジェクトの成功につながるはずだ。
・頂上まで登り切ろうと決意したからには、諦めずになんとかやり遂げて欲しいものだ。
・彼の姿勢はまさしく精勤と呼べるもので、クラスメイトみんなが高く評価し、担任も彼には一目置いていた。
「励行」の英語用例・例文
「励行」を英語で表現すると、「observe」(遵守する) や「keep」(守る)という語に言い換えることができる。そのほかにも「carry out」(成し遂げる、実行する)、 「strict enforcement」 といった言い方も可能である。 「carry out」には良好な結果を生み出すという前向きな気持ちが見える。「enforcement」には施行や強制という意味があり、「strict enforcement」でより厳格に励行するという意味合いになる。・I observe the traffic regulations (私は交通法規を守る)
・she never keeps her promises.(彼女は約束を決して守らない(励行しない))
・I carry out justice for my friend.(私は友達のために正義を貫いた(励行した))
・Surely we can agree on strict enforcement of the law.(勿論私たちは、法律の厳格な施行に同意することができる)
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