クレオパトラD.C. クレオパトラD.C.の概要

クレオパトラD.C.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/08/14 04:52 UTC 版)

クレオパトラD.C.
ジャンル リアリズム活劇
漫画
作者 新谷かおる
出版社 スコラ社
掲載誌 コミックバーガー
レーベル バーガーSCコミックス
発表期間 1986年1号 - 1991年
巻数 全8巻
復刻版と文庫版は全6巻
話数 全95話
OVA
原作 新谷かおる
監督 吉永尚之(1、2)、江幡宏之(3)
アニメーション制作 J.C.STAFF
製作 東映ビデオ、エイジェント21
発表期間 1989年 - 1991年
話数 全3話
テンプレート - ノート
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概要

本作は、『コミックバーガー』(スコラ社)1986年1号(創刊号)から1991年まで連載された。単行本は全8巻、復刻版(バーガーSCワイド版)と文庫版(スコラ漫画文庫シリーズ版、MFコミックス版)は全6巻が刊行されている。14歳の若さでコングロマリットの総帥に就任した少女、クレオパトラ・コーンズの活躍と成長を描く。本作では原子力事故日米貿易摩擦セラミックス開発競争・グラスノスチ・公害とバイオレメディエーションなど、当時の政治・経済状況をうかがわせる話題が多く扱われており、最終エピソードでは勃発した湾岸戦争に対処するために旅立つ場面も描かれた。

あらすじ

コングロマリットの創業者、アーサー・G・コーンズの奇妙な遺言により、スラム育ちの少女、クレオパトラ・バートンことクレオは巨大なコングロマリット「コーンズ」を相続する。クレオは彼女を補佐する仲間たちと共に世界を駆け巡り、国際社会を揺るがす陰謀や家族の問題など様々な事件を解決し、人々との絆を深めてゆく。

重要な設定・用語

D.C.
(1) コーンズを“アメリカ合衆国のもうひとつの首都”と考え言い習わされた呼称。アメリカの首都名称“ワシントンD.C.”にちなむ。
(2) コーンズ会長の非常大権。緊急事態の発生に臨み、傘下のすべての企業・団体、及び4軍を含むすべての合衆国政府機関に対し、会長自ら最優先の直接命令を下す(政府機関を動かすことは大統領に承認されている)。なお、D.C.は最高重役4人のうち2人以上(「リトル・サクスィーダー」以降は最高重役5人のうち3人以上)の賛成が無ければ発動できない。
フォーカード(4枚の切り札)
創業者であるアーサー・G・コーンズが、その晩年にコーンズの舵取りをまかせた4人の特別取締役。コーンズの経営戦略を決定するシンクタンクを構成し、鉄鋼・造船・電気・石油・化学・自動車・航空機を始めとする広範囲の事業を取り仕切っている。
アーサーの死後は遺言の執行を最後に解散・退職する予定であったが、クレオパトラとの出会いを経て、ビジネスではなく“趣味で”クレオと関わり続けるために全員がコーンズに留まる。
4人とも卓越した経営手腕を有すると同時に健全な価値観とバランス感覚を持った理想的なスタッフとして描かれており、クレオを娘や妹のように愛している。
なお、「リトル・サクスィーダー」以降はティナもフォーカードと同待遇で扱われる様になった。
スレイダーグループ
実体のない闇の組織。多くの企業体が密かに参加していると言われ、麻薬人身売買・戦争勃発の画策など、利益のためには手段を選ばない。コーンズを「陽」、スレイダーを「陰」と例えられることもあり、作中でしばしばクレオ達と敵対することになる。また、コーンズ内部にもスレイダーに内通する者が少なからず存在している。

登場人物

声優は後述するOVA版のものである。

コーンズ・グループ

クレオパトラ・コーンズ
声 - 川村万梨阿
本作の主人公(ヒロイン)。金髪・碧眼の黒人でスタイル抜群な14歳(最終エピソードの時点では16歳)の美少女。愛称はクレオで、出生名はクレオパトラ・バートン。2歳の時に旅芸人だった両親と死別し13歳まで孤児院で育てられた後、ニューヨークのスラム街で地下鉄の建設作業員の仕事に就き生計を立てていた。アーサー・G・コーンズの遺言により、彼が一代で築いた全財産とアメリカはおろか全世界の政治経済に大きな影響力を持つ巨大なコングロマリットの経営権を相続する。心優しく情に篤いおてんばな性格で、人間の善意を信じている。同時に、危機に直面しても臆することなく立ち向かう勇気と、必要とあらば駆け引きも弄するしたたかさを持っている。
スエン
声 - 鶴ひろみ
フォーカードの1人で、ソルボンヌ大学卒。ドレスもビジネススーツも優雅に着こなす知的でセクシーな美女。“趣味で”クレオをトップレディにするためコーンズに留まった。クレオの秘書として常に行動を共にしており、時には行き過ぎた行動を取るクレオを押さえる役割も果たすが、状況によってはクレオのおてんばに悩まされることもある。
ショーティ
声 - 田中秀幸
フォーカードの1人で、ハーバード大学卒。風貌・言動とも典型的な若きエリートビジネスマン。クレオ曰く「わりとシブイ二枚目」。“趣味で”クレオに経営を教えるためにコーンズに留まった。離婚歴や恩師との確執など、4人の中ではその私生活が最も語られた。
エリック
声 - 速水奨
フォーカードの1人で、オックスフォード大学卒。金髪を長く伸ばした美青年。ハッキング等を含む情報処理の天才でコーンズのコンピュータシステムを自在に操る。“趣味で”クレオに法律を教えるためにコーンズに留まった。
ナッキー(夏木)
声 - 難波圭一
フォーカードの1人で、MIT卒の日本人。技術開発関係のプロジェクトを指導することが多く、車両・航空機の操縦にも長けている。4人の中で最も行動的な性格(エリック曰く「まだ子供」)で波長が合うためか、クレオの遊び相手(お守り役)となることも多い。理系ゆえに、クレオと出会った時には「“趣味で”何を教えりゃいいんだ」とぼやく一面も見られた。
ティナ・バダム
声 - 光野栄里(FORTUNE 3は「原えりこ」名義)
「クリスタル・ファラオ」以降に登場する黒髪の清楚な18歳の美少女で、クレオより2歳年上である。唯一の肉親である兄が非業の最期を遂げ、自身も謎の一味に拉致されかけた所をクレオ達に救われる。事件解決後は天涯孤独になるも仲間に迎えられ、「リトル・サクスィーダー」以降はクレオの会長権限発動とスエンの承認を経てフォーカードと同待遇の重役に就任する。驚異的な記憶力の持ち主で、スエン曰く「うかうかしてると秘書の座が危ない」と言わしめるほどの有能さを発揮する。クレオとは仲間であり親友でもある仲になったため、普段は会社内の3LDKに2人で暮らしている。
アーサー・G・コーンズ
作中では故人(登場人物の台詞の中にのみ登場)。貧しい炭鉱夫から一代で巨大なコングロマリット「コーンズ」を築き上げた。組織が巨大化すると共に表面に出ることを避けるようになり、“第2のハワード・ヒューズ”とも呼ばれた。配偶者や子供・親族はおらず、生涯独身であった。フォーカードの面々とは臨終の床で初めて直接面会し、「自分と同じ“番号”を付けている者に全財産とコーンズの経営権を相続させる」との遺言を遺した。
レックス・チャンバー
「ライジング・コネクション」に登場。コーンズ・グループのG・F(グロリア・フーズ)の副社長で「食品業界のアイアコッカ」と呼ばれるほど経営とバイオ・テクオロジー手腕に長けているが、極めて野心的な性格でスレイダーグループとも関わりを持っている。自身が画策した「ライジング計画」を実行して日本の米市場を崩壊させようとしたが、クレオによって阻止される。全てが露呈した結果、G・F副社長の座を解任されるもクレオの計らいによりバイオ研究所の所長として公害や毒性土に対処する事業を任される。スレイダーグループと関わりを持つ者たちの中で、改心した数少ない人物である。

スレイダー・グループ

Dr.ランドル
声 - 丸山詠二
「クリスタル・ファラオ」他に登場。スレイダーグループと深い関わりを持つ人物で、ショーティの恩師でもある。元・ハーバード大学の政治・経済学博士で、かつてコーンズの特別顧問を務めていた。その立場を利用し、ショーティを含む自分の門下生をコーンズの系列会社に送り込み、コーンズ乗っ取りを計画するも、自身が送り込んだショーティによって計画は阻止され、特別顧問の座を追われたという過去がある。クレオたちの敵対者ではあるが、独自の美学を持ち、自分の意に沿わないプロジェクトの情報をクレオ達に流したりすることもある。
謎の女
声 - 榊原良子
OVA版を通して登場するスレイダー・グループのエージェント。Dr.ランドルの秘書的役割や、身分を偽っての潜入工作なども行う。冷酷だが、後述するセーラの卵子提供者で、セーラの生存を知りつつ、これを見逃す。
カーツ大佐
声 - 屋良有作
OVA版を通して登場するスレイダー・グループの実行部隊指揮官。1話で片腕を失った事をのぞいて、シリーズを通して、何度も危機的状況から生還した無類のタフネス。クレオから軍曹やら三等兵呼ばわりされ、そのたびに「俺は大佐だ」と反論する大人げない面がある。

その他

ビルギッタ・マーシー
「クリスタル・ファラオ」他に登場。ショーティーの妻だった女性で、当初はスレイダーグループと関わりを持っていた。女好きで道楽者の父に代わって傾きかけた実家を独りで支えているため気丈に振舞っているが、心の底ではショーティを愛し続けており離婚後も関係は続いている。
マリアン・プレスコット
「リトル・サクスィーダー」他に登場。ある事情から、登場時にはポーレット・ノーランと名乗っていた。10歳ながらもIQ300の天才少女で、死亡した実の両親から投資や会社経営に関する経済知識を授けられている。実は著名なチェスプレイヤーでもあり、時に株の売買による敵対的M&Aに対する攻防をチェスに例えて解説する事もある。事件解決後はビルギッタの実家に養女として引き取られ、その才能を生かして経営再建を手掛けている。当初はショーティ、エリック、スエンからそれぞれ「悪魔の子」、「Oメン」、「ダミアン」と評されていた。後に、新谷の同人作品である砂の薔薇TUGシリーズ「ホーリーナイト」にも登場した。同作ではコーンズ・グループ全体の外部投資顧問の任も務めているとされている。
セーラ
声 - 横山智佐
OVA版「パンドラの匣(はこ)」に登場する記憶喪失の少女。普段は無口で感情を表に出さず、容姿はマリアンに似ている。クレオとは休暇中に訪れたニースで出会う。その正体はスレイダーグループのオリエガ将軍が創り出した人工生命体の超能力者であったが徐々にクレオと心を通わせ感情を表すようになり、最終的にクレオたちに保護されてありのままの少女として生きることを選んだ。



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