イザナミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/23 01:17 UTC 版)
墓所
イザナミの墓所の伝承地は、日本神話に記される比婆山[14]や熊野市有馬のほか、雲伯国境を中心として日本各地にある[15]。宮内省は八雲村(現 松江市)の神納山を比定地の中で最も有力として「陵墓参考地」に認定し[16]、内務省は船通山の北にある御墓山を「伊弉冉尊御陵流伝地」に指定していた。
しかし、近世以降、古事記解読に初めて成功した本居宣長の古事記伝の話と、鉄製品を作る最良の砂鉄の産地は雲伯国境地帯であることから、島根県安来市伯太町のもの(比婆山久米神社)が支持されていた歴史があり、江戸時代、母里藩の古地図にも峯山大権現と記されているのが確認されている[17]。
さらには当地に伝承されてきた、たたら製鉄でつくり出される玉鋼は日本人の魂の象徴とされる日本刀の創始(安綱)ともかかわりが深く、最近では安本美典がこれら諸説を文献学的に比較し、島根/鳥取県境に最も近い安来のものを比定している[18]。
関連項目
外部リンク
- イザナギ・イザナミについて知りたい。 - レファレンス協同データベース
- ^ “国産みの女神・伊邪那美命(イザナミノミコト) : ようこそ安来へ”. 安来市観光協会公式サイト. 2019年11月28日閲覧。
- ^ “比婆山久米神社 スポット詳細 じゃらん観光ガイド” (日本語). リクルート. 2012年1月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 戸部民夫 『八百万の神々 日本の神霊たちのプロフィール』 新紀元社、78,83頁。
- ^ イザナギが単独で天照大御神(日の神)を生む前の発言としては明らかに不合理である。神産みの4番目に大戸日別神が生まれたが、一般的には家宅六神の一神とされる。『日本書紀』本文はイザナギとイザナミが共に日と月の神を生み、日と月は天で並んでいたと記すが、一書では日と月が仲違いして昼と夜に分かれたと記している。
- ^ 新潮社古典集成 古事記
- ^ a b 薗田稔、茂木栄 『日本の神々の事典 神道祭祀と八百万の神々』 学研
- ^ 島崎晋 『イラスト版 読み出したら止まらない古事記』 PHP研究所
- ^ 少年社、後藤然、渡辺裕之、羽上田昌彦 『神道の本 八百万の神々がつどう秘教的祭祀の世界』 学研
- ^ “揖夜神社 しまね神話データフォルダ 神々の国しまね~古事記1300年~スペシャルサイト” (日本語). 島根県. 2012年1月8日閲覧。
- ^ “メインページ” (日本語). 熊野大社. 2012年1月8日閲覧。
- ^ “神魂神社 松江市の観光スポット:るるぶ.com” (日本語). JTBパブリッシング. 2012年1月8日閲覧。
- ^ “亀崎ばやし 四街道市” (日本語). 四街道市. 2012年1月8日閲覧。
- ^ “飯盛神社 由緒沿革” (日本語). 飯盛神社. 2012年1月8日閲覧。
- ^ これも、中国地方の島根県安来市伯太町、広島県庄原市ほか比定地が複数ある。
- ^ 高平鳴海、女神探究会 『女神』 新紀元社
- ^ “岩坂陵墓参考地(いわさかりょうぼさんこうち)” (日本語). 中海・宍道湖・大山圏域観光連携事業推進協議会. 2012年1月9日閲覧。
- ^ “比婆山 しまね神話データフォルダ 神々の国しまね~古事記1300年~スペシャルサイト” (日本語). 島根県. 2012年1月8日閲覧。
- ^ 安本美典著『邪馬台国と出雲神話』。
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