2000年代以降の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 09:28 UTC 版)
「ひかり (列車)」の記事における「2000年代以降の展開」の解説
2000年(平成12年)3月11日:ダイヤ改正。山陽新幹線で700系をベースに車内などを大幅に変更した編成を使用して「ひかり」の設備・速度を向上させた「ひかりレールスター」の運行を開始。また「ひかりレールスター」新設により「ウエストひかり」が4月21日の運転(1往復のみ)を最後に廃止され、0系車両を使用する定期の「ひかり」も消滅した。またこの時「グランドひかり」を最後に食堂車の営業が休止され、「ウエストひかり」の廃止に伴ってビュフェ車も営業終了となった。このころから、東京 - 山陽区間を運行する「ひかり」の本数削減も実施。具体的には、直通列車の定期運行を東京 - 新大阪・姫路・岡山・広島間と名古屋 - 博多間となり、東京 - 博多間は3往復 を除き臨時列車となる。 新大阪 - 博多間の「こだま」のうち、半数が姫路 - 博多間に見直されたのに伴い、西明石駅に1時間に1本の「ひかり」が停車。 10月1日:東海道新幹線の「ひかり」に700系を投入。翌年には山陽新幹線直通列車にも投入される。相生駅の「ひかり」停車が復活。 2001年(平成13年)10月1日:ダイヤ改正で東京 - 広島間の「ひかり」がスピードアップ(東京 - 新大阪間は従来通り、新大阪 - 広島間で約15分の時間短縮)。300系の限定運用(一部列車は700系で運行)により、山陽新幹線区間内の最高速度を270km/hに引き上げたことによるが、東海道区間は「のぞみ」との格差の兼ね合いで220km/h運転のダイヤとされた。 2002年(平成14年)11月23日:この時のさよなら運転をもって、「グランドひかり」消滅。なお、この日のみ、食堂車の営業が復活した。 2003年(平成15年)9月16日:「ひかり」309号をもって、東海道新幹線から100系の営業運転終了。同時に、100系車両使用の「ひかり」も消滅。 10月1日:ダイヤ改正。東京 - 名古屋間の停車駅の少ない「ひかり」が「のぞみ」に格上げ。この結果、「のぞみ」と「ひかり」の運転本数が逆転するとともに、東京駅と広島駅・博多駅を結ぶ「ひかり」が消滅(東京 - 広島間運行の「ひかり」は2012年のダイヤ改正で1往復のみであるが復活している)。 東海道新幹線における「ひかり」は、すべて“ひだま”形の列車となり停車駅は増加したものの、全区間での270km/h運転により、東京 - 新大阪間の標準所要時間は従来の「ひかり」と同等の水準(2時間50分 - 3時間)が維持された。東海道新幹線内は1時間2本の設定で東京駅および新大阪駅ではほぼ等間隔に発着しているが、停車パターンが異なるため名古屋駅で前後の「ひかり」が最接近し、同駅においては約10分 - 50分間隔での運転となっている。また、小田原駅・三島駅(6本→12本)・浜松駅(16本→26本)・豊橋駅(6本→16本)の各駅にて「ひかり」の停車本数が増加した。 また、山陽新幹線の姫路 - 博多間の「こだま」が岡山 - 博多間に見直されたことに伴い、相生駅に1時間1本の「ひかり」が停車。 2006年(平成18年)3月18日:新大阪 - 広島間の「ひかりレールスター」が上下1本ずつ三原駅に新規停車。三原駅への停車がほぼ10年ぶりに復活。 2007年(平成19年)7月1日:ダイヤ改正。名古屋 - 博多間「ひかり」の山陽区間でのスピードアップと「ひかりレールスター」の時刻が変更された。その結果、1975年の山陽新幹線博多開業以来続いていた「ひかり」が「ひかり」を追い抜く現象が消滅した。 東京 - 新大阪間を2時間49分で運転する列車(「ひかり」427号、品川駅・新横浜駅・静岡駅・浜松駅・豊橋駅・名古屋駅・京都駅に停車)が設定される。この記録は「のぞみ」登場前の下り新大阪行き最終列車(通称:「シンデレラエクスプレス」)とならび歴代1位タイである。主に日曜日のみの運転で、当時の通称「シンデレラエクスプレス」に比較すると品川駅・新横浜駅・静岡駅・浜松駅・豊橋駅にも停車し、浜松駅では「のぞみ」の通過待ちを行う。なお、名古屋 - 新大阪間の所要時間50分は歴代の「ひかり」の中では最速である。 2008年(平成20年)3月15日:ダイヤ改正。東海道新幹線内における「ひかり」運行体系の大幅な見直しを実施。特に静岡地区から山陽新幹線への接続を考慮し、東京 - 岡山間と東京 - 新大阪間に各1本ずつ運転されている「ひかり」の停車駅パターンを入れ替えた。この見直しにより、熱海駅・三島駅・静岡駅・浜松駅に岡山駅発着のひかり再び停車することになった。更に小田原(12本→15本)、静岡(34本→37本)、浜松(26本→34本)、豊橋(16本→18本)の各駅で停車本数が増え、浜松は日中でも1時間に1本が停車となり、静岡県の政令市の玄関駅の静岡駅・浜松駅に「ひかり」の大部分が停車となった。また、「ひかり」・「のぞみ」全列車が品川駅・新横浜駅に停車するようになる。 山陽新幹線では早朝の上り2本が増発され東広島駅・新尾道駅・新倉敷駅の各駅にて上り1 - 2本の「ひかり」が再び停車するようになった。また、相生駅で再び「ひかり」が「ひかり」を追い抜く現象が見られるようになった。 定期列車としては初めてN700系「ひかり」が下り2本に設定される(このほか10月1日に上り1本に追加)。このうちの1本は初の新横浜始発列車(広島行き)である。 東京 - 新大阪間の上り「ひかり」432号(京都駅・米原駅・名古屋駅・静岡駅・新横浜駅・品川駅に停車)は、「ひかり」の最速達記録となる所要時間2時間47分の列車として設定。下り「ひかり」の東京 - 新大阪間の最速達列車は2時間57分とされたものの、前述の新横浜始発「ひかり」は横浜地区から大阪方面への最速達列車で、東海道新幹線内では日中の「のぞみ」とほぼ同じ所要時間で運行される列車として設定されている。新横浜 - 新大阪間(小田原駅・静岡駅・名古屋駅・京都駅に停車)の所要時間は2時間15分であり、名古屋 - 新大阪間の所要時間は従来より2分短い48分で最速達列車となっている。この「ひかり」は新神戸駅まで後続の「のぞみ」に先着し、西明石駅で新横浜駅を11分後に発車する「のぞみ」を待避する。 2009年(平成21年)3月14日:ダイヤ改正N700系を朝の上り始発の「ひかり」と名古屋 - 広島間の1往復に投入しスピードアップ。名古屋 - 広島間の列車は名古屋 - 博多間運行の1往復を短縮したもので、北九州・福岡市内に乗り入れる「ひかりレールスター」以外の定期「ひかり」が消滅。 新大阪 - 広島間運行の下り1本が岡山 - 広島間各駅停車となり、新倉敷駅・新尾道駅・東広島駅の各駅にて下り「ひかり」の停車が復活。 ダイヤ改正以後も、N700系が充当される「ひかり」が順次増加(4月29日、10月2日、12月14日にそれぞれ1本ずつ増)。 2010年(平成22年)3月13日:ダイヤ改正「ひかりレールスター」の5往復を多客期に運転する臨時列車に変更(定期列車を1日25往復から20往復に削減)。 下り1本をN700系に置き換え、N700系「ひかり」は計7本となる。 東京 - 新大阪間の下り「こだま」1本の運行区間が東京 - 名古屋間に短縮されるのに伴い、岐阜羽島駅と米原駅での停車本数が1本ずつ増加。これにより18時以降に東京駅を出発する下り列車が名古屋・新大阪間各駅停車となる。
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