日本と米国とは? わかりやすく解説

日本と米国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 00:50 UTC 版)

大艦巨砲主義」の記事における「日本と米国」の解説

詳細は「ワシントン海軍軍縮条約での各国保有艦艇一覧」および「アメリカ海軍艦艇一覧#超弩級戦艦」を参照 第二次世界大戦勃発直前1941年)における日米超弩級戦艦所有数は以下の通り日本 - 金剛型巡洋戦艦から高速戦艦種別変更)4隻、扶桑型2隻、伊勢型2隻、長門型2隻、大和型2隻(建造中含む)(計12隻) このうち金剛型扶桑型伊勢型長門型10隻は、1921年大正10年)の軍縮条約発効前に建造され艦齢2030年超える艦艇である。 米国 - ニューヨーク級戦艦2隻、ネバダ級戦艦2隻、ペンシルベニア級戦艦2隻、ニューメキシコ級戦艦3隻、テネシー級戦艦2隻、コロラド級戦艦4隻(計15隻) これら15全て軍縮条約発効前に建造されたもので同様に艦齢2030年超える。 ただし、米国開戦直前から以下の超弩級戦艦建造しているため、大戦中の戦艦保有数は倍以上の総数27隻に及ぶ。 ノースカロライナ級戦艦2隻、サウスダコタ級戦艦4隻、アイオワ級戦艦6隻(計12隻) 日本ワシントン海軍軍縮条約により、仮想敵国であった米国主力艦戦力上記のような大きな量的質的格差があったこと、そしてパナマ運河航行するためにパナマックスより大きい戦艦建造できないこと鑑みて戦艦史上最大46センチ主砲64,000t級大和型戦艦(「大和」と「武蔵」)を建造した大和型は6トンを超す大艦であり、45口径46cm砲という巨砲備えた大艦巨砲主義申し子だった。しかし、戦艦との戦闘では優位に立てたはずの大和型航空機には勝てず、「大和」「武蔵」ともにアメリカ海軍航空母艦載機の集中攻撃受けて沈没した。また連合国枢軸国問わず多数戦艦航空機潜水艦攻撃沈没した日本大和型よりも大型の51cm砲を積む超大和型戦艦建造予定していたが戦中計画中止している。また、米英仏独ソも35,000トン級を凌駕する巨大戦艦建造計画があったが、直後始まった第二次世界大戦では海軍主役の座は航空機移った1941年12月太平洋戦争勃発し真珠湾攻撃などにおいて主役である戦艦を出す前の「露払い」として考えられていた航空機予想上の戦果産み第一航空艦隊司令官南雲忠一中将)は地球半周するほど縦横無尽活躍見せた。それによって航空戦力評価高まり戦前から訴えられていた航空主兵論勢い増した1942年昭和17年4月28日および29日大和行われた第一段作戦研究会第一航空艦隊航空参謀源田実中佐大艦巨砲主義執着する軍部を「秦の始皇帝阿房宮造り日本海軍戦艦大和』をつくり、共に笑い後世残した」と批判して一切航空主兵に切り替えるように訴えた第二艦隊砲術参謀藤田正路は、大和主砲射撃見て1942年昭和17年5月11日日誌に「すでに戦艦有用な兵種にあらず、今重んぜられるはただ従来惰性偶像崇拝信仰を得つつある」と残した海軍はそれでも大艦巨砲主義捨て切れなかったが、ミッドウェー海戦での第一航空艦隊壊滅により、思想転換不十分だ航空戦力価値が偉大と認めて航空優先戦備方針決定する。しかし、方針戦備計画のみ施策実施などまで徹底出来なかった。 国力工業力ともに不十分な日本では航空機戦艦両立は無理であり、艦艇整備抑える必要があったが被弾し艦艇修復などが増大しそこまで行うことができなかった。第三艦隊航空主兵に変更されたが、第一艦隊第二艦隊従来のままで、第三艦隊制空権獲得してから戦艦主兵の戦闘を行う考えのままだった。 対す米国は、空母有用性認識しながらも戦前から計画していた超弩級戦艦建造続けた。これは空母機動部隊において豊富な対艦対空武装持ち高速な戦艦有力な空母直掩艦として使用したかった事と上陸戦の前の敵陣破壊艦砲射撃用いる事が有効であったためである。 1943年昭和18年)、第三段作戦発令において連合艦隊作戦要綱制定し航空主兵を目的とした兵術思想統一が行われた。1944年2月第一艦隊廃され翌月第一機動艦隊創設されたことにより、ようやく機動部隊最重要視されることとなった。 その機動部隊と(陸上基地航空兵力は、ギルバート・マーシャル諸島の戦いマリアナ沖海戦台湾沖航空戦など戦いで全く戦果挙げることなく大打撃受けたレイテ沖海戦参加した小沢機動部隊にもはや攻撃力はなく、囮部隊として壊滅した同作戦でレイテ湾突入するはずだった戦艦部隊目的達しないまま反転し、その過程大和型戦艦武蔵」が航空攻撃によって撃沈された。翌年4月には、沖縄に向かう大和がこれも航空攻撃によって撃沈され(坊ノ岬沖海戦)、日本海軍大艦巨砲航空主兵双方アメリカ海軍航空主体物量敗れる形で終焉迎えた。 なお、戦艦最後に実戦使われたのは1991年湾岸戦争で、アイオワ級戦艦ミズーリ」と「ウィスコンシン」が出撃無人偵察機による弾着観測射撃巡航ミサイル攻撃実施し一定の戦果挙げている。

※この「日本と米国」の解説は、「大艦巨砲主義」の解説の一部です。
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