動力方式とは? わかりやすく解説

動力方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 08:45 UTC 版)

鉄道輸送」の記事における「動力方式」の解説

列車鉄道車両呼ばれる旅客または貨物、あるいはその両方輸送することができる車両から編成される列車伝統的に機関車によって牽引される。これを動力機関車集約されていることから動力集中方式という。これは、列車前部に1両以上の動力付き車両配置されるもので、列車の全重量牽引するのに十分な牽引力発揮する。この形態貨物列車では依然として支配的な方式となっており、旅客列車でもよく使われている。日本では寝台特急廃止が相次ぎ動力集中方式旅客列車姿を消しつつある。また、機関車を2両以上連結して列車牽引する重連運転動力集中式となる。この方式では折り返しの際に機関車反対に付け替える機回しが必要であるため折り返し時間掛かっており、この欠点解消し折り返し時間短縮を図る目的列車前後機関車配置するプッシュプル方式存在している。プッシュプル方式準動力集中方式とも呼ばれヨーロッパでHSTICE 1などの高速列車この方式が採用されている。日本では旅客列車プッシュプル方式採用しているのは大井川鐵道井川線を除くと奥出雲おろち号嵯峨野観光鉄道などの観光鉄道限られている。 動力集中方式対し編成内の複数車両動力を持つ列車のことを動力分散方式と呼ぶ。これには電車気動車含まれる動力分散方式列車では電動機ディーゼルエンジンなどの動力を持つ車両電動車あるいは動力車 (M、Motorの略)、持たない車両付随車 (T、Trailerの略) と呼ぶ。編成における動力車付随車比率MT比と言い動力車1両・付随車2両の3両編成なら1:2あるいは1M2Tというように表される基本的に動力分散方式では編成前後運転台があり動力集中方式欠点である機回しの必要が無いほか、動力集中方式列車よりも起動加速度高くすることができ、各駅停車などの加減速頻繁にう列車で所要時間大幅な短縮が可能となる。しかしながらモーターエンジン客室真下に積むことから騒音振動によって乗り心地損なったり、動力搭載数が多いことから製造費・維持費動力集中方式比べ高いなどの欠点存在する動力分散方式海外では主に高速列車使用される方式であるが、日本ではほとんどの旅客列車動力分散方式採用している。また、貨物列車でも動力分散方式採用している列車少数ながら存在し日本ではJR貨物M250系動力分散方式貨物列車となっている。

※この「動力方式」の解説は、「鉄道輸送」の解説の一部です。
「動力方式」を含む「鉄道輸送」の記事については、「鉄道輸送」の概要を参照ください。


動力方式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 06:50 UTC 版)

TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の記事における「動力方式」の解説

使用される車両には動力分散方式採用されている。編成は、10両編成のうち動力車1・5・610号車とし、4M6Tとなっている。ディーゼル発電機にて発電した電力と、蓄電池電力とを組み合わせて三相誘導電動機VVVFインバータ制御により駆動させるシリーズハイブリッドシステムである。このハイブリッドシステム主変換装置および主電動機、2、4、9号車の走行リチウムイオン蓄電池)は東芝製作したのである主回路構成は、最初にディーゼル発電機からの交流440 V・60 Hz整流装置直流600 Vに変換するその後IGBT素子により、2レベル三相電圧PWM制御インバータ装置によるVVVFインバータ制御により三相交流変換してセンサレスベクトル制御により三相誘導電動機駆動させる方式としている。また、整流装置インバータ装置との間に、直流電圧600 V・容量40 Ah主回路リチウムイオン蓄電池接続されており、インバータ装置には主回路蓄電池充電用にチョッパ制御機能付いている。主回路制御装置インバータ装置1基で電動機1基を制御する1C1M構成を1群とし、それを2群としたユニット2つ搭載している。三相誘導電動機は1両に4台搭載されている。主回路制御装置素子冷却方式は、走行風自冷方式から水冷方式変更されている。これにより、装置自体外形寸法体積比で92 %の削減となり、大幅に小形軽量化された。また、それに付属するフィルタ回路同様に水冷方式変更することで、装置全体小形化が図られている。このため制御装置空調装置並べて屋根上に搭載することが可能となったまた、ディーゼル発電機主回路蓄電池には、自動消火装置設置して火災備えている。 ディーゼル発電機は、JR西日本気動車で既に実績がある、電子式燃料噴射制御のSA6D140HE-3形ディーゼルエンジン出力400 kVAのWDM115形発電機直結させている。エンジン回転数1,800 rpm毎分1,800回転)で、発電機からの出力電圧周波数交流440 V・60 Hz一定となっている。これを、床下車体中央部に、2つエンジン冷却装置とともに燃料タンク挟んで2台搭載している。2台は並列運転され、動力車駆動必要な電力加え列車空調装置照明装置などの負荷供給する電力供給している。そのため、サービス電源発電セット搭載されていない。 これらの動力装置類を、1・10号車となる展望室車のキイテ876号車となる食堂車キシ865号車となるラウンジ車のキラ86の4両の動力車集中配置させており、客室寝室がある付随車にこれらの動力装置類を配置しないことで、車内静粛性図っている。 リチウムイオン蓄電池は、万が一発火などを考慮して動力車の隣に連結され付随車のキサイネ86床下搭載されており、力行時での電力アシストエンジン発電機停止中の力行用の電源として使用可能である。また、この蓄電池回生ブレーキ時での回生電力による充電のほか、惰行時にはエンジン発電機からの電力充電することが可能となっている。また、蓄電池冷却方式にはヒートパイプ式を採用している。 主電動機は、直流600 V用として、内部清掃などを大幅に低減できる、全閉式の三相かご形誘導電動機のWMT108形であり、出力130 kWである。車両搭載するぎ装時での寸法制約から、省スペース化を図るため固定子磁極コイル巻き数を低減させている。また、固定子数を4極から6にすることで、必要な性能確保している。 ブレーキ方式回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ採用している。応荷重制御遅れ込め制御車輪滑走検知して再粘着させる滑走制御のほか、直通予備救援耐雪抑速ブレーキ備えている。電空ブレンディング制御により、停止するまで回生ブレーキによる電気ブレーキでの制動が可能である。また、基礎ブレーキ使用される、ブレーキシリンダーの圧力制御や、車輪滑走による滑走再粘着制御は、軸単位ではなく台車単位行われる車両制御回路は、最新伝送線による伝送制御ではエンジン制御発電制御などに新規に開発する必要があるため、従来指令線を使用している。そこに、機器状態の表示や、運転士・車掌支援検修支援サービス機器操作できるモニター装置取付け構成としている。

※この「動力方式」の解説は、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の解説の一部です。
「動力方式」を含む「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の記事については、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「動力方式」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「動力方式」の関連用語

動力方式のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



動力方式のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの鉄道輸送 (改訂履歴)、TWILIGHT EXPRESS 瑞風 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS