動力分散方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/20 09:14 UTC 版)
動力分散方式(どうりょくぶんさんほうしき)とは、列車を編成する車両のうち多数の車両が動力をもつ方式のことである。対する方式は動力集中方式である。
注釈
- ^ 参考までに『機関車・電車』のpp.132 - 133にのっている「EF65の20系客車14両(うち荷物電源車1両)編成特急(動力集中式、以下『機関車or客車』)」と「583系電車13両編成特急(動力分散式、以下『電車』)」の比較の場合、定員は『客車』が638名・電車が664名、編成総重量は『機関車+客車』が559 t・『電車』が539 tだが、動軸にかかる重さは『機関車』16 t、『電車』11.6 tになる。
- ^ 電車の場合、抵抗制御(及び界磁チョッパ制御・界磁添加励磁制御)は制御器が特定の回路だけ成立させられないことがあり、他の電動車が起動することでその制御段だけ飛ばして走行可能な事があった。全段が半導体の電機子チョッパ制御・VVVFインバータ制御ではこれが成立せず、不動車の動力はそのまま走行の抵抗となるため、フェイルセーフは「とりあえず動けるだけ」でダイヤの維持は難しくなる。気動車の場合はエンジン不動の場合、変速機を主幹制御から切り離してニュートラルに入れる事で不動エンジンの走行抵抗を減らすことができ、エンジン1台あたりの出力が高くないために特に長大編成の場合はダイヤ維持どころか回復運転まで可能なケースもある(かつてキハ181系『つばさ』が、1エンジンカットの状態で東北本線をほとんど定格時のダイヤで走っていた事が目撃されている)。
- ^ 京都電気鉄道開業が1895年、路面電車ではない鉄道に限っても甲武鉄道の電車導入が1904年・碓氷峠のEC40導入が1912年。
- ^ ただし関東大震災でこの長距離電車は本来の用途に使用されず
- ^ 横須賀線のように電気機関車から電車運転に変更された路線もわずかにある。
- ^ ただし、これらはよく日本の特性と言われがちだが、ホーム有効長などが少ないのは日本の地理的・地質的要因よりも都市計画の拙さによる。特に東京は世界的には首都が設置される場所としてはそれなりに広大な平野部に位置しているが、東京遷都以前から過密だったため鉄道駅の用地は自然と限られた。また、1,067mm狭軌を採用していることや、全線完全高規格の新幹線の存在で勘違いされがちだが、いわゆる「国鉄20m級」は世界的には小さい部類には入らない(1,435mmでもイギリスなどはもっと小さい)。都市交通の規格としてはむしろかなり大きい部類である。
- ^ 205系、103系はMT比6M4T、209系は4M6T、E233系で再び6M4Tに戻された。ほか、E231系でも6M4Tに組み換えている編成がある。詳細はE233系の項目参照
出典
- ^ a b 萩原 (1977) pp.132 - 133
- ^ 萩原 (1977) pp.43, 132 - 133
- ^ 萩原 (1977) p.43
- ^ 福原俊一『日本の電車物語 旧性能電車編 創業時から初期高性能電車まで』JTBパブリッシング、2007年、ISBN 978-4-533-06867-6、p.60。
- ^ 福原俊一『日本の電車物語 旧性能電車編 創業時から初期高性能電車まで』JTBパブリッシング、2007年、ISBN 978-4-533-06867-6、pp.62 - 63。
[続きの解説]
「動力分散方式」の続きの解説一覧
- 1 動力分散方式とは
- 2 動力分散方式の概要
- 3 長所と短所
- 4 地域別状況
- 5 脚注
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