動力車とは? わかりやすく解説

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どうりょく‐しゃ【動力車】

読み方:どうりょくしゃ

動力機関備えた鉄道車両機関車電動車気動車など。


動力車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 05:33 UTC 版)

動力車(どうりょくしゃ)とは、動力を有する車両のことである。


  1. ^ かつての『国鉄動力車労働組合』は機関士運転士の組合であり、「動力車」は機関車、および動力車を含む電車列車・気動車列車そのものを意味していた。
  2. ^ これは各時代ごとに比較した場合、鉄道車両においては動力車単体での性能差がそれほど顕著ではなく(同一時期に設計された車両、それも同様の目的に供されるものを比較する場合、相互間の性能、例えば主電動機やエンジンの出力に極端な性能差が生じることは少ない)、列車の性能が編成中に含まれる動力車と付随車(制御車を含む)の比率(MT比)で決定される事例が過半を占めることに由来する。換言すれば、列車性能を議論する場で「動力車」が意識されるのは、一般にMT比との関連においてのみである。
  3. ^ JR西日本125系などに採用されている。
  4. ^ なお、営団地下鉄・東京メトロでは「Mc」は簡易運転台付きの電動車を指す。
  5. ^ ただし山陽の場合、竣工図や許認可申請書類で用いる形式称号においては「クモハ」などの称号を冠しているが、実車では数字による車番だけで、車内等にも一切称号の表記がない。
  6. ^ 関東では旧『大東急』への統合を経験した各社など。関西では叡山電鉄が現在も用いているほか、かつて大阪電気軌道神戸電鉄などで用いられた実績がある。
  7. ^ 「デ」は国鉄でも昭和初期まで用いられていた。
  8. ^ 内燃化まで使用。
  9. ^ 市電のラッシュ対策として導入した、「親子電車」の電動車(M101)に付与。なお、制御車はTc1と呼称した。
  10. ^ 例えばJR西日本223系と設計を共通化した5000系でもJR四国の規則に則った独自の形式番号となっている。
  11. ^ ただし実車表記の記号番号では「キハ」(三等旅客気動車)や「キニ」(三等旅客・荷物合造気動車)を用いた。
  12. ^ 国鉄・JRの場合、集電装置をM車に搭載する車種(103系117系183系など)とM'車に搭載する車種(113系381系485系など)が混在する。115系に至っては、当初から115系として新造された車両はM'車に搭載されているが、117系から編入改造された車両はM車に搭載されている。
  13. ^ 1 Controller 8 Motorsの略で、2両分で合計8台の主電動機を、1台の主制御器によって一括制御することから、当時近鉄の車両部の幹部であった赤尾公之により命名された。以後、開発の当事者の一つである近鉄などにおいてこの呼称が常用されている。
  14. ^ 電気ブレーキの使用時には電圧が定格の2倍程度まで達するため低電圧化が必要であった。
  15. ^ 2両単位の制御となり並列接続時に4個直列となるため、端子電圧は従来(並列接続時に2個直列)の半分となった。
  16. ^ 101系電車のシステム構成は、三菱のMM'ユニット方式と、東洋電機の中空軸平行カルダン駆動方式、それに東芝のパッケージ制御器、と主要電機メーカー各社の持つ当時の最新技術の集大成となっており、その代償として参加各社は公開されたライバル各社のノウハウを自社製品に使用する権利を得ている。
  17. ^ もっとも、2000年代以降のVVVF制御車などでは機器の内部構成を並列化(2C8M)し、一部を解放することでユニット全車の共倒れを防ぐ設計の導入が進んでおり、こういったデメリットが表面化する機会は次第に減少しつつある、残った群で過負荷運転するか、電動機を組み替える運転がある。ただし集電装置や主変圧器(故障例は「過熱/発火/発煙/冷却装置異常等」)・真空遮断器等の特別高圧系統の故障は改善できない。N700系/N700Sの場合主変換装置(CI・主な故障例は「CPUの演算エラー/半導体破壊」)ならその群を開放できるが、主変圧器等の特別高圧機器の場合1ユニット使用不能になる。
  18. ^ この方式は三菱電機社員の松田新市(後の三菱電機伊丹製作所所長)と近鉄社員の赤尾公之(後の常務取締役。同社を代表するラビットカービスタカーの開発者の一人としても知られる)の両技師での主導で開発されたものであったとされる。
  19. ^ この種の機器の集約分散による電動車のユニット構成については、1952年日立製作所笠戸工場が製造した高松琴平電気鉄道10000形電車が先駆例として知られ、他にも1950年製造の山陽電気鉄道850形電車が制御車にMGとCPを分散搭載する方式の先鞭をつけている。
  20. ^ 京浜急行ではこの800形の他にも、800形を基本として設計された2000形も1C12M構成となっている。
  21. ^ 日本では、国鉄781系電車JR西日本の交直流電車などに見られる。
  22. ^ 電化方式の異なる各国への直通に対応するため、最大4電源方式対応となっている。
  23. ^ 青函トンネル通過車両は最悪の場合を想定して1ユニット2両の(集電装置・主変圧器・主変換装置)動力だけで脱出できる。EH800は主変圧器/集電装置が2バンクなので片方だけで走行できる。E5/H5系/arufa-Xは電動車4ユニット2パンタなので、1ユニット/1パンタ(2M8T)で脱出できる(立往生しない為にも)。変電所や架線、饋電装置等の故障で対応できなくなれば救援用ディーゼル機関車に牽引してもらうしかない。
  24. ^ 私鉄ではMT比1:1を厳密に守るため、同じ系列の電車でもMM'ユニットと1M方式の電動車とを作り分けていた会社もあり、2で割ると奇数になる両数の編成ではユニット方式と1M方式の電動車を混在させたり、2両の付属編成を1M1Tで構成したりする例も多かった。また、この用途のために釣掛式の車輌を増結用として残した例もあった。
  25. ^ 西日本旅客鉄道(株)殿 321系通勤電車 - 近畿車輛 (PDF)
  26. ^ 山下道寛, 三木真幸, 大江晋太郎, 島田直人, 山中章広, 北村琢也「速度センサレス電車の主電動機電流情報を用いた空転抑制方式」(pdf)『鉄道総研報告』第31巻第6号、2017年6月、2019年7月9日閲覧 
  27. ^ 複数台の電動機を一つのインバータで制御する場合、電流一定制御(V/f制御)に限られ、また空転が発生すると他の電動機のトルクが上がるため空転を誘発しやすくなる[26]。ベクトル制御など高応答なトルク制御を実現するためには各電動機ごとに独立したインバータが必要である。
  28. ^ 車両自体は日本初のオールステンレス車体というエポックメーカーである。


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動力車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/16 00:43 UTC 版)

ダルムシュタット市電」の記事における「動力車」の解説

ST1 - 輸送力増強目的に、1903年16両(19 - 34)が導入され2軸車1950年代まで使用された。 ST2 - 1913年15両(35 - 49)が導入され2軸車複電圧車として製造され電圧異なっていたエバーシュタット方面系統にも対応していた。1965年まで使用された後、2両が現存するST3 - 1925年18両(50 - 67)が導入され2軸車2021年現在一部車両残存し、うち57動態保存されている。 ST4 - 1929年12両(68 - 79)が導入され2軸車座席革張り変更され1970年まで営業運転使用された。2021年現在も2両が現存するST5 - 第二次世界大戦後初の新型車両として、1947年に5両(81 - 85)が導入され2軸車戦時中から終戦直後にかけてのドイツ規格車両であったKSW(Kreig Straßenbahn Wagen)」の1つで、1977年まで使用された。これらの車両その後すべて解体され一方2008年ダルムシュタット=クラニヒシュタイン鉄道博物館協会アウクスブルク市電ドイツ語版)で使用され同型車両購入し、「501と言う車両番号付けたうえで動態復元工事行っている。 ST0 - 1951年廃止されマールブルク市電ドイツ語版)(マールブルク)からの譲渡車。2両(1、2)が導入され1966年まで使用された。 ST6 - 1954年から1955年に9両(11 - 19)が導入され2軸車1990年代まで一部車両予備車として残存しそれ以降事業用車両や団体用車両「Datterich-Express」に改造され車両在籍する他、1両(15)静態保存されている。 ST6' - 1964年廃止されレーゲンスブルク市電ドイツ語版)(レーゲンスブルク)からの譲渡車。4両(86 - 89)が導入されそのうち1両(88)は1990年レーゲンスブルク返還され静態保存された一方残り車両1992年まで使用された。 ST7 - 1961年13両(21 - 33)が導入された、ダルムシュタット市電初の連接車2車体連接車)。デュッセルドルフ車両製造(→デュワグ)が展開したデュワグカー類似した外見有したが、製造はワゴン・ユニオンに社名変更される以前ドイツ車機械工場( Deutsche Waggon- und Maschinenfabriken、DWM)が実施した1998年まで使用され引退後複数両がダルムシュタット市電保存されている一方一部ヤシ市電譲渡され2010年頃まで使用されていた。 ST8 - 1963年に7両(91 - 97)が製造された、ST7増備車。ST7同様に1998年まで使用され火災廃車となった1両を除きヤシ市電譲渡された。 ST9 - 1969年廃止されレムシャイト市電ドイツ語版)(レムシャイト)からの譲渡車で、1960年製の2車体連接車。6両(61 - 66)が使用され、他車よりも車体幅が狭い事から「ツイッギーと言う愛称呼ばれていた。1992年まで使用されその後一部車両各地博物館保存されている。 ST10(ドイツ語版) - ワゴン・ユニオンが生産した2車体連接車1976年1977年に8両(7601 - 7608)が導入された。2007年まで使用され大半車両ヤシ市電譲渡され一方ラストナンバーの7608はダルムシュタット市電動態保存されている。 ST11(ドイツ語版) - ワゴン・ユニオンで製造された、ダルムシュタット市電初の3車体連接車1982年に6両(8209 - 8214)が製造され2008年まで営業運転使用された。その後一部車両解体されたが、8210は動態保存され、8211 - 8213はヤシ市電譲渡されている。

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動力車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 05:38 UTC 版)

TOMIX」の記事における「動力車」の解説

1980年代半ばまでスプリングウォームによる伝動方式採用していたが、それ以降シャフト及びギア使用した伝動方式登場以降からスプリングウォーム方式淘汰された頃までの期間は、各種印刷物等で「新動力機構」と呼称されていた)になり、HO16番ゲージ車両でも採用された。リニューアル発売される製品順次改良されている。なお、DCCには対応していない。

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動力車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 10:05 UTC 版)

LS Models」の記事における「動力車」の解説

ベルギー国鉄 13形15形18形アルストム製) 、18形シーメンス製)、27形28電気機関車ボンバルディア)など。 フランス国鉄 CC40100形、BB16500形電気機関車Y7100ディーゼル機関車X3800形 (PICASSO ) 、X4500形 (Caravelle ) 、X76500気動車B81500形バイモード車など。 スイス国鉄 RAm TEEI(気動車)、RAe TEEII(電車)など。 ドイツ国鉄 403形電車など。

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動力車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 09:28 UTC 版)

パノラミック急行」の記事における「動力車」の解説

パノラミック急行スーパーパノラミック急行登場当時1944年から1946年にかけて製造されたBDe4/4形電車塗装変更の上使用されたが、急勾配路線抱えた路線冷房搭載した重量級列車動力を担うには出力不足であり、総括制御による重連運転常態化した。そのため1983年以降はGDe4/4形、Ge4/4形などの電気機関車順次置き換えられている。なお、BDe4/4形電車に代わってABDe8/8形電車ドイツ語版)やDZe6/6形電車、Gm4/4形ディーゼル機関車使用された事もある。 BDe4/4形電車パノラミック急行塗装) GDe4/4形電気機関車塗装変更後) Ge4/4形電気機関車 ABDe8/8形電車牽引するパノラミック急行1982年撮影) Gm4/4形ディーゼル機関車

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動力車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 16:24 UTC 版)

お嬢様特急」の記事における「動力車」の解説

車掌がおり、目的キャラ探したい時にヒント教えてくれる(教えてくれない場合もある)。

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