サジタリウス号のクルー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 03:35 UTC 版)
「宇宙船サジタリウス」の記事における「サジタリウス号のクルー」の解説
トッピー 声 - 島田敏(次回予告ナレーションも兼任) サジタリウス号の隊長でメインパイロット。犬をモチーフにしたデザインで年齢は30代(65話では32歳であることを自ら述べている)で妻のピートと、第1話で産まれた娘のリブがいる。 正義感と責任感が強い性格でサジタリウス号のリーダーとして皆をまとめる。やや理想主義的な性格で、現実的かつ利己主義な考えの相棒・ラナとはしばしば衝突もするが、自分が苦境に陥っても他人を見捨てることが出来ない優しさを持つ。 だが決してヒーロー的な存在ではなく、ベガ星編ではラナと共にジラフを捨てて地球に帰ろうとしたり、スイード編ではコピー人間への恐怖から疑心暗鬼に陥り、本物の仲間に銃を向けたこともある他、最終編では赤字解消のため保険金詐欺まがいの仕事を受けたこともある。 宇宙便利舎倒産後は、一度は生活のためにサジタリウス号を手放す決意をしたが、宇宙への夢を捨てられず自ら「新宇宙便利舎」を立ち上げ起業し社長となる。会社の経営を軌道に乗せるために奔走するも、割に合わない仕事が多くいつも赤字に苦しめられている。 生まれたばかりの我が子の名前を考え始めると他の事が目に入らなくなる。ベガ星ではこれが原因で小型機でアン教授の追跡中に操縦ミスを起こして不時着している。 DVDBOX3のブックレットに掲載された30年後のラストエピソード「地球は青かった」では、15年前にパイロットを引退。新宇宙便利舎を所属宇宙船1000機を超える大企業へと成長させており、倒産したコスモサービス社のゴリアンを部下にしているやり手社長。ルルの救助を求めるメッセージを受け、再びザザー星に赴くため仕事をかなぐり捨て、公園に寄贈したサジタリウス号に乗り込む。 地球に帰還後は社長業を引退し、パイロット養成学校の講師を勤めている。 原作者ロモリによると、名前の由来はイタリア語のTOPPARE(継ぎを当てる)。モデルとなったのがパッチワークのぬいぐるみだったため。 ラナ 声 - 緒方賢一 トッピーの相方でサジタリウス号のパイロット。カエルをモチーフにしたデザインで年齢は40代(作中で45歳の誕生日を迎える)。普段は大阪弁で喋り大好物はラザニア。トッピーとは宇宙便利舎時代からの相棒。家族は妻のナラと七人の子供。運動神経は抜群らしくバク転など軽業師のようなアクロバットが得意。65話では閉所恐怖症であることを自ら述べている。 現実主義かつ利己主義な性格で危険な場面では真っ先に逃げ出すが、その根底には自分が家族の生活を支えねばという子沢山の父親としての責任があり、決して冷血漢という訳ではない。ベガ星編では「宇宙コスモサービス」の高給に釣られて一時はトッピー達を裏切るが、苦境を見捨てられずに助けに向かうなど人情にも厚い。トッピーと共に新宇宙便利舎を立ち上げるが仕事が無い時には、生計の足しに工場の臨時雇いでライン工をしたり内職などの副業をしていることもある。家族思いであるが生活に疲れて家族を捨てようとした事もある。楽しみは家で奥さん(ナラ)の手作りラザニアを食べること。 ラストエピソード「地球は青かった」では70歳を越え、認知症を発症した上車椅子で生活しており、トッピーやジラフの事も分からなくなっていたが、再びザザー星を赴くためサジタリウス号に乗り込んだ事で認知症を克服する。 地球に帰還後は杖で自力で歩けるようになるまで回復。サジタリウス号が寄贈された公園に集まる子供たちに冒険の話を聞かせている。 原作では生物学者と設定されている。 ジラフ 声 - 塩屋翼 サジタリウス号のクルーで主に調査担当。キリン(英語でジラフ)をモチーフにしたデザインで年齢は20代。元々は宇宙考古学研究所の研究員で、先輩のアン教授を探すために宇宙便利舎に探索を依頼する。しかしベガ第3星からの帰還後は、アン教授の研究には何も協力していない無断欠勤扱いということで研究所を解雇される。無職のままアン教授と結婚すればヒモになると危惧し就職しようとするも、他にあてが無いことからトッピーの立ち上げた新宇宙便利舎に頼み込んで再就職した。アン教授とはブリルの宝編でブリル星で結婚する。 インテリで考古学のみならず、物理学や化学、生物学など幅広い知識を持つが、性格は人一倍臆病で優柔不断な上に、運動音痴で体育の成績は小学2年の時の「2」が最高(ただ窮地に陥ったり本気を出した時は豹変する)。結婚後も妻のアンを「アン教授」と呼ぶことがほとんどで、呼び捨てにする事は稀。 トッピーやラナとは違い、高名な学者であるアン教授の収入があるので生活にはさほど苦しんでいる描写は無い。ただそれが逆に教授のヒモだというコンプレックスを抱く要因にもなっている。また女性がらみのトラブルが多い。 ラストエピソード「地球は青かった」では作家の夢をあきらめきれず10年前に新宇宙便利舎を退社したものの、作家デビューどころか何を書くべきかすら見出せず、久しぶりに会ったトッピーには処女作が出版されると嘘をついてしまう。再びザザー星に向かった事でサジタリウス号での冒険の日々が自分の書くべきことだったと気付く。 地球に帰還後は、トッピーたちの冒険をアニメ化した『宇宙船サジタリウス』の脚本家として執筆作業に没頭している。 シビップ 声 - 堀江美都子 サジタリウス号の通訳担当。サボテンに似た外見をしたベガ第3星ライララ村出身の異星人で「宇宙の吟遊詩人」。2話にてトッピーたちと合流する。愛用の琵琶を常に携帯し、弾き語りでの歌声は、「当たり前すぎて忘れがちな大切な事」を思い出させて聴く人々の心を打ち、トッピーたちの危機を何度も救っている。合流した当初は故郷の村がコスモサービスの開発のせいで苦しめられたことから生じた地球人に対する不信感から言葉が通じないフリをしていた。危険が迫るとそれを感知して毛が逆立ち目が光るという不思議な能力も備えているが、それは危険が数秒前まで迫らないと発動しない能力でもあり、シビップが感知して騒いでも手遅れになる場合がほとんどだった。植物系人類でありその緑色の体には葉緑素が含まれている。とかく個々の利益に走りがちなサジタリウス号クルーの中で、ただひとり純粋な心を持っているキャラクターといえ、仲間に人情や友情の大切さを気付かせるという場面が多い。 地球ではトッピー家に居候しており、もっぱらリブのお守が主な仕事だが、一時、仕事で大失敗をした弱みに付け込んだ奴隷商人タルソンに騙されて売り飛ばされた事がある。故郷のライララ村には家族である母のハンヨー(声 - 安達忍)と父のトンヨー(声 - 戸谷公次)がいる。口癖の「ペポ」(肯定を表す「イエス」を意味する(第13話より))は彼女の故郷の言語に見られる特徴であり、また地球語を始め宇宙のほとんどの言語に精通していてもっぱらメンバーの通訳担当を勤める。初期はストーリー上でも男性のように扱われていたが、58話で結婚適齢期の女性だとはっきり言及される。(原作漫画では見た目は同様だが、吟遊詩人ではなく、棍棒を持ったヤンチャな男性キャラクターである)。 ラストエピソード「地球は青かった」では30年後も昔のままの姿。ラナの車椅子を押すなどラナの介護の手伝いをしており、認知症のラナにもきちんと認識されていた。 地球に帰還後、ジラフ脚本のアニメ「宇宙船サジタリウス」に唯一本人役として出演している。
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