ヘチマ ヘチマの概要

ヘチマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/20 06:52 UTC 版)

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ヘチマ
ヘチマの実
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ウリ目 Cucurbitales
: ウリ科 Cucurbitaceae
: ヘチマ属 Luffa
: ヘチマ L. cylindrica
学名
Luffa cylindricaL.)Roem.
和名
ヘチマ
英名
Luffa, Loofah, Loofa
ヘチマの花
へちまタワシ
ナーベラーンブシー
エジプトヘチマ

名前の由来

ヘチマの生産向上に尽力した織田利三郎(1857~1923)
利三郎が出品したヘチマ(下は遠州しょうが)

本来の名前は果実から繊維が得られることから付いた糸瓜(いとうり)で、漢名(中国植物名)で絲瓜(しか)と呼ぶ[1][2]。一説には、イトウリが後に縮まって「とうり(と瓜)」と転訛し、「と」は『いろは歌』で「へ」と「ち」の間にあることから「へち間」の意で「へちま」と呼ばれるようになったとされている[3][4]。今でも「糸瓜」と書いて「へちま」と訓じる。沖縄ではナーベーラーと呼ばれるが、これは果実の繊維を鍋洗い(なべあらい)に用いたことに由来するという。

なお、中国から渡来した黒胡麻、通称黒芝麻(hei zhima) がヘチマと聞こえること、沖縄にはゆでた糸瓜に黒芝麻(ヘチマ)をかけたナーベーラー田楽という料理があることなどから、呼称違いではないかという説[5]もある。

また、耐病性へちま品種に「浜名」、「天竜」、「浜北」、「あきは」など、静岡県にちなんだ名称がつけられているのは、同県浜松出身の織田利三郎が明治時代輸出振興のためヘチマの生産力を上げる改良に尽力したことによる[6]。市内で雑貨店を営んでいた織田は貿易商の助言で農産物の輸出に目をつけ、前田正名の指導のもと、日本の輸出農産物であったヘチマ、落花生ショウガなど特殊な農産物の生産向上に励んで静岡県内の生産額を劇的に増やし、とくにヘチマは1900年まで8万円だったものを1917年には4、5千万円に引き上げた[7][8]パリ万国博覧会 (1900年)では日本産ヘチマの宣伝のため、ヘチマで作ったゾウを展示したほか、1907年に「静岡県生姜、糸瓜、蕃椒、落花生同業組合」を設立、1909年のシアトル博覧会や1910年の日英博覧会など、多くの国内外の博覧会に出品し、受賞も多数獲得した[6][7]

特徴

熱帯アジア原産または、インド原産といわれるつる性一年生植物[1][9]。各地で栽培されている[9]は長く伸びて5つ稜があり、分岐した巻きひげで他のものに絡みつきながら生長する[1][9]葉柄があって互生し、葉身は掌状に浅裂し、表面はざらつきがある。雌雄同株[9]

花期は夏(7 - 9月)の日没後で、雌花雄花に分かれており、直径8センチメートル (cm) ほどの黄色い5裂したを咲かせる[9]。雄花は房状につき、雌花は独立してつく[9]自家和合性で同一株で受粉が可能である。

果実は円筒形で細長く、大きなキュウリのような形をしている[1]。若い果実は軟らかく食用に、成熟した果実は強い繊維性の網状組織が発達するのでたわしや靴の底敷きなどに用いられる[9]。果実は成熟後、次第に乾燥し、種子の周囲が繊維で支えられた空洞となる。その頃になると果実の先端が蓋のように外れ、果実が風で揺れる度に、ここから遠心力で種子が振り出され、飛び出す。原産地で野生植物であったときには、こうして一種の投石器のような機構で種子散布を図っていたと考えられる。


  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 田中孝治 1995, p. 110.
  2. ^ a b c 貝津好孝 1995, p. 169.
  3. ^ 田中孝治 1996, p. 110.
  4. ^ 稲垣栄洋 2010, p. 76.
  5. ^ 「食文化雑学」原語か考えるホントの語原 文芸社 2015
  6. ^ a b はままつ農業のここが肝。浜松市役所、2013年9月1日
  7. ^ a b 農産物の輸出増加『模範農村と人物』香坂昌孝 著 (求光閣書店, 1917)
  8. ^ 浜松市史 三 「浜松町農会 浜名郡農会」浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m 馬場篤 1996, p. 101.
  10. ^ a b c ゴーヤーより苦いヘチマやユウガオにご注意! (PDF)”. 沖縄県衛生環境研究所. 2013年5月16日閲覧。


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