スーパー白鳥
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スーパー白鳥 白鳥 | |
---|---|
789系「スーパー白鳥」(2016年3月) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 廃止 |
地域 | 青森県・北海道 |
前身 |
特急「はつかり」 快速「海峡」 |
運行開始 | 2002年12月1日 |
運行終了 | 2016年3月25日[注釈 1] |
後継 | 新幹線「はやぶさ」「はやて」 |
運営者 |
東日本旅客鉄道(JR東日本) 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
路線 | |
起点 | 新青森駅 |
終点 | 函館駅 |
営業距離 | 164.7 km |
平均所要時間 | 116分 |
列車番号 | 4000M+号数 |
使用路線 |
JR東日本:奥羽本線・津軽線(津軽海峡線) JR北海道:海峡線・江差線・函館本線(津軽海峡線) |
車内サービス | |
クラス | グリーン車・普通車 |
身障者対応 | 1号車 |
座席 |
グリーン車指定席:1号車(半室) 普通車指定席:4 - 6号車 普通車自由席:2・3号車 |
技術 | |
車両 |
485系電車(JR東日本青森車両センター) 789系電車(JR北海道函館運輸所) 785系電車(JR北海道函館運輸所) |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電化 | 交流20,000 V・50 Hz |
最高速度 | 140 km/h |
備考 | |
廃止時点のデータ |
本項では、青森県と北海道を結んでいた列車の沿革についても併せて記載する。
概要
青森県と北海道を連絡する特急「白鳥」・「スーパー白鳥」は、2002年(平成14年)12月1日に東北新幹線が八戸駅まで開業したのを機に、八戸駅での東北新幹線との接続、及び津軽海峡線の快速「海峡」の置き換え目的で、八戸駅・青森駅 - 函館駅間で運転を開始した[1][資料 1][資料 2]。
「海峡」は青函トンネルが開通した1988年(昭和63年)3月13日に運行を開始していたが[2]、運行開始より15年が経過した時点では、専用客車である50系客車とED79形電気機関車の老朽化が進行していたこと(共に経年車の改造)、折り返しで発生する機回しなど、客車列車特有の作業の煩雑さや速達化の限界が問題となっており、これらの問題を抜本的に改善するため、東北新幹線の盛岡駅 - 八戸駅間の開業を機に「海峡」を廃止して、青函間直通の昼行旅客列車を全列車電車特急化することが決定された[資料 3]。従来運行されていた特急「はつかり」の分も含め、列車本数は従来分を確保することとし、「はつかり」と「海峡」で時間帯が接近している列車については統合した。
2010年(平成22年)12月4日、東北新幹線の新青森駅までの全通にあわせ、新青森駅で東北新幹線と接続する特急として新たに運行を開始した[1][資料 4][資料 5][資料 6][資料 7]。
2016年(平成28年)春、北海道新幹線の新函館北斗駅までの開業にあわせ、同年3月21日を最後に運行を終了し[資料 8][資料 9]、新幹線開業日である同年3月26日をもって廃止となった[資料 10][資料 11][資料 12][資料 13]。
「白鳥」・「スーパー白鳥」の廃止に伴い、夜行列車の寝台特急「カシオペア」、急行「はまなす」を含めても本州と北海道を結ぶ特急列車や急行列車が全廃となった[注釈 2]。
列車名の由来
列車名は北海道亀田郡七飯町の大沼に飛来する渡り鳥のハクチョウ(オオハクチョウないしはコハクチョウ)が由来とされており、新幹線「はやて」や八戸駅 - 青森駅・弘前駅間の特急「つがる」と共に一般公募により決定された。応募総数第1位は「海峡」、第2位は「つがる」で、「白鳥」は第11位だったが、「本州と北海道を結ぶ特急のイメージにふさわしい。」という理由で採用となった[資料 14][資料 15]。「白鳥」と「スーパー白鳥」の列車名の違いは、使用車両の違いによるものである。「スーパー白鳥」および789系で代走した際の「白鳥」のヘッドマークには、駒ヶ岳をバックに大沼を飛ぶ白鳥の姿が描かれている。
運行概況
廃止前までの運行概況は次の通り[3]。定期列車は全列車が新青森駅 - 函館駅間で運転されており、「スーパー白鳥」が8往復、「白鳥」が2往復設定されている。ただし臨時列車の「白鳥」の内、午前の1往復は青森駅 - 函館駅間で運転されていた。
新青森駅で東北新幹線「はやぶさ」・「はやて」に接続するダイヤを組んでおり、号数も基本的に接続する「はやぶさ」・「はやて」に合わせていた。日中の列車は、函館駅で特急「北斗」・「スーパー北斗」に接続し、函館駅では対面乗り換え(函館駅5・6番のりばおよび7・8番のりば)が考慮されていた[注釈 3]。
列車番号は号数+4000M。「スーパー白鳥」と「白鳥」の基本的な停車駅に差異はない。
停車駅
- 2002年12月1日 - 2010年12月3日の停車駅
- 八戸駅 - 三沢駅 - 野辺地駅 - (浅虫温泉駅) - 青森駅 - (蟹田駅) - (津軽今別駅) - (竜飛海底駅) - (知内駅) - 木古内駅 - (五稜郭駅) - 函館駅
- 2010年12月4日 - 2016年3月21日(運行最終日)までの停車駅
- 新青森駅 - 青森駅 - 蟹田駅 - 木古内駅 - (五稜郭駅) - 函館駅
乗車制度の特例
特急列車を利用するには特急料金が必要だが、蟹田駅 - 木古内駅間は特例として乗車券だけで特急列車に乗車できた。この区間に普通列車が運行されていないためで、当該特例区間内の駅間での普通車自由席を利用した場合に限られる。特例区間内であっても指定席やグリーン車を利用した場合、自由席であっても特例区間外にまたがって乗車した場合は、実際に乗車した全区間の特急料金が必要となる。この特例は「青春18きっぷ」・「北海道&東日本パス」などの「普通列車に限って利用可能」という特別企画乗車券でも適用されていた。
また、新青森駅 - 青森駅間にも同様の特例が両駅相互間の普通車自由席に乗車する場合に限り適用される。この区間でも普通車指定席やグリーン車に乗車する場合や、新青森駅から青森駅を越えて津軽海峡線(津軽線)の函館方面の特急列車に通して乗車する場合には、新青森駅 - 青森駅間の特急券も必要となる。以前は「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」にはこの特例は適用されなかったが、2012年(平成24年)夏季より適用されるようになった。
車内販売
車内販売は全区間でJR東日本の関連会社である日本レストランエンタプライズ (NRE) 盛岡営業支店青森営業所が担当する。ただし、2014年(平成26年)4月1日から朝夕の「スーパー白鳥」2往復(下り25・27号/上り14・16号)では実施されていない[資料 21]。
注釈
- ^ ダイヤ上のもの。北海道新幹線開業準備に伴って2016年(平成28年)3月22日以降は運休となった関係上、実際には同年3月21日が最終運行となった。
- ^ JRの急行列車においても定期急行列車は「はまなす」の廃止で完全に姿を消し、その後は臨時の「ぶらり鎌倉号」も運行していたが2018年6月を最後に運行を終了し、種別そのものがJRから消滅した。
- ^ ただし、「(スーパー)白鳥」と「(スーパー)北斗」相互の列車の自由席を利用する場合は、「(スーパー)白鳥」が改札口側、「(スーパー)北斗」が五稜郭側だった為、少々のホーム移動を伴った。
- ^ ただし、789系0番台のトレードマークである「HEAT789」ロゴは書かれていない。
- ^ この国鉄色の編成は2006年(平成18年)に「あかべぇ」色に改造され、磐越西線の快速「あいづライナー」に使用されている。
- ^ 2014年(平成26年)3月14日までは、竜飛定点(旧・竜飛海底駅)の通過時刻も掲載されていた。
- ^ 2015年(平成27年)は延長運転を実施せず、2016年(平成28年)以降は北海道新幹線開業で、在来線特急が廃止された為。但し、下りスーパー白鳥95号のみ、2015年(平成27年)12月19日発車分は、弘前駅発で運転された。なお、この日のスーパー白鳥95号をもって、弘前への延長運転が終了。
- ^ なお、2013年(平成25年)は5月11日と12日にも「スーパー白鳥95号」と「白鳥96号」の延長運転を実施したほか、臨時の「白鳥74号」も弘前まで延長運転を実施。ただし、5月11日は車両故障により「スーパー白鳥95号」は全区間運休。新青森 - 函館間で白鳥95号として485系で代走。
出典
発表資料
- ^ a b 『平成14年12月ダイヤ改正について』(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2002年9月20日。 オリジナルの2002年10月10日時点におけるアーカイブ 。2014年6月19日閲覧。
- ^ a b 『2002年12月ダイヤ改正について』(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2002年9月20日。 オリジナルの2014年6月26日時点におけるアーカイブ 。2014年6月26日閲覧。
- ^ a b 『函館〜八戸間に新型特急電車を投入』(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2001年9月26日。 オリジナルの2002年6月12日時点におけるアーカイブ 。2002年6月12日閲覧。
- ^ a b 『平成22年12月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2010年9月24日。 オリジナルの2013年11月11日時点におけるアーカイブ 。2014年6月19日閲覧。
- ^ a b 『平成22年9月24日発表「平成22年12月ダイヤ改正」資料の訂正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2010年9月28日。 オリジナルの2015年6月24日時点におけるアーカイブ 。2015年6月24日閲覧。
- ^ a b 『平成22年9月24日発表「平成22年12月ダイヤ改正」資料の訂正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2010年11月16日。 オリジナルの2015年6月24日時点におけるアーカイブ 。2015年6月24日閲覧。
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- ^ 『特急スーパー白鳥34号車両から白煙が出た事象について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年4月4日。 オリジナルの2015年4月4日時点におけるアーカイブ 。2015年4月4日閲覧。
- ^ 『北海道新幹線開業に向けた「地上設備最終切替」の「事前確認」に伴う元日にかけての津軽海峡線の全面運休について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年7月17日。 オリジナルの2015年7月17日時点におけるアーカイブ 。2015年7月17日閲覧。
- ^ 『北海道新幹線設備切替に伴う列車の運休について(2015年12月31日〜2016年1月2日)』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年9月16日。 オリジナルの2015年9月17日時点におけるアーカイブ 。2015年9月17日閲覧。
- ^ 『北海道新幹線設備切替に伴う列車の運休について(2015年12月31日〜2016年1月2日)』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2015年9月16日。 オリジナルの2015年9月17日時点におけるアーカイブ 。2015年9月17日閲覧。
報道記事
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- ^ “JR北、夏の臨時列車3割減 新幹線開業迫り運転士不足”. 朝日新聞(朝日新聞デジタル) (朝日新聞社). (2015年5月27日). オリジナルの2015年5月28日時点におけるアーカイブ。 2015年5月28日閲覧。
- ^ “青函トンネルの海底駅 事実上廃止へ”. NHKニュース (日本放送協会). (2013年8月2日). オリジナルの2013年8月4日時点におけるアーカイブ。 2013年8月2日閲覧。
- ^ “H5系 全線通し走行試験 北海道新幹線”. 朝日新聞(朝日新聞デジタル) (朝日新聞社). (2015年5月18日). オリジナルの2015年5月18日時点におけるアーカイブ。 2015年5月18日閲覧。
固有名詞の分類
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