合成石油とは? わかりやすく解説

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合成石油

読み方ごうせいせきゆ
【英】: synthetic oil

石油以外のものから作られ、その用途において石油製品容易に代替しうる新液体燃料で、新燃料油とほぼ同義語である。合成石油はその原料によって次の 3 種類がある。
(1) オイル・シェールオイル・サンド石炭などの化石燃料から乾留水添合成法などによって得られた油を改質精製して作られるガソリン灯油軽油重油など。
(2) 天然ガス随伴ガス石炭などを原料とする合成ガスから、水素添加などによって作られる炭化水素油(合成ガソリン灯油など)、含酸素燃料油(燃料用アルコール)。
(3) バイオマス資源原料にして、分解発酵によって作られる燃料用アルコール
合成石油は石油製品同等性状有するので、独自またはブレンド石油製品と同じ用途で使うことができ、その輸送従来石油製品流通体系利用できる液体エネルギーである。合成石油の生産は、軍需目的ドイツわが国第二次世界大戦ころまで行われていたが、その後中止され、現在では南アフリカ連邦でのみ石炭原料とした生産が行われている。第二次石油危機後の石油価格高騰並びに将来石油資源の枯渇可能性関連して最近、再び商業化のための技術開発各国行われている。

フィッシャー・トロプシュ法

(合成石油 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 13:30 UTC 版)

フィッシャー・トロプシュ法(フィッシャー・トロプシュほう、英語: Fischer-Tropsch processFT法)は、一酸化炭素水素合成ガス)から触媒反応を用いて液体炭化水素を合成する一連の過程である[1]。触媒としてはコバルトの化合物が一般的である。この方法の主な目的は、石油の代替品となる合成油や合成燃料を作り出すことである。「フィッシャー・トロプシュ反応」や「フィッシャー・トロプシュ合成」とも呼ばれる。


  1. ^ a b c 森島 宏 (2009年4月). “「FT法」”. 石油・天然ガス資源情報 用語辞典. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月24日閲覧。
  2. ^ a b "欲しい液体燃料を選択的に合成する触媒技術". Nature ダイジェスト. 2018年12月. doi:10.1038/ndigest.2018.181239. 2020年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月5日閲覧
  3. ^ The Early Days of Coal Research”. アメリカ合衆国エネルギー省 (2004年2月18日). 2005年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2005年12月8日閲覧。
  4. ^ GOVERNOR RENDELL LEADS WITH INNOVATIVE SOLUTION TO HELP ADDRESS PA ENERGY NEEDS; REDUCES DEPENDENCE ON FOREIGN SUPPLIES”. ペンシルベニア州 (2005年9月29日). 2005年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2005年9月30日閲覧。
  5. ^ サマリー 合成燃料の現状と今後の動向について IEEJ: 2008 年 7 月掲載”. IEEJ. 2022年5月18日閲覧。
  6. ^ 兼子弘 (2006年01月号). “GTL 先進地、南アフリカを行く ~ペトロSA訪問記~”. 石油・天然ガスレビュー. https://oilgas-info.jogmec.go.jp/review_reports/1006199/1006203.html. 
  7. ^ 藤元薫、功刀泰碩「スラリー式フィッシャー・トロプシュ合成展望望」『燃料協会誌』第62巻第677号、日本エネルギー学会、1983年、728–744頁、doi:10.3775/jie.62.9_728 


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