かん‐し【×鉗子】
鉗子
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鉗子(かんし)、フォーセップ(英: forceps)あるいはシザープライヤ (Scissor Plier) は、物を掴んだり牽引したりするのに使用される器具。一般的には
名称
正式には
種類
- 有鉤鉗子…コウとはカギ状の爪のこと。把握面に鉤がついている鉗子。硬い組織(皮膚や筋層など)を掴むときに使用する。
- 無鉤鉗子…鉤が無い鉗子。軟らかい組織(粘膜、血管、リンパ節など)を掴んだり剥離に使用する。
- ケリー鉗子 (Kelly)
- 血管をつかんだり止血したりするための鉗子で、先端がややわん曲している。わん曲の強い「強彎」と、弱い「弱彎」に分けられるほか、長さによっても「大人用」と「小児用」に分類される(成人の手術でも小児用ケリーは頻繁に使用される)。
- コッヘル鉗子 (Kocher)
- 組織の止血や組織把持、縫合糸の把持などに用いる鉗子で、通常先端に鉤のあるものを指す。
- ペアン鉗子 (Pean)
- コッヘル鉗子に類似するが、通常先端に鉤のないものを指す。
- モスキート鉗子 (Mosquito)
- 長さ12センチメートル程度の短い鉗子
- アリス鉗子(粘膜鉗子、Alice)
- 粘膜を把持するための鉗子
- マギール鉗子
- 口腔内の異物を除去する鉗子
- 産科鉗子(キーラン鉗子)
- 胎児娩出を補助する鉗子
- 遮断鉗子
- クランプ(遮断)専用の鉗子
- 腸鉗子
- 腸をつかむための鉗子
- 腎臓鉗子
- 腎臓をつかむ鉗子
- 耳垢鉗子
- 耳垢をつかむ鉗子。主に小比木、ハルトマン、小沢の3氏がそれぞれ手がけた耳垢鉗子が知られている。
- 去勢鉗子
- 去勢を行うために用いる、主に獣医師用だが人間に使用する場合もある。
- ミクリッツ腹膜鉗子
- 腹膜把持専用の鉗子
参考文献
- OPENURSING2017 手術室の器械器具201 p16‐17
鉗子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 23:11 UTC 版)
「ステファン・タルニエ」の記事における「鉗子」の解説
タルニエの名前は、彼が発明した鉗子に付けられ、21世紀に入った今でもフランス語圏の国々で使われている。1877年にはLevret鉗子(1703 - 1780)を改良。彼は、この古典的な鉗子は完璧とは言えず、母体の骨盤の軸方向にうまく牽引できないことを示した 。 鉄工所や大砲を扱っていた大佐と協力して、古典的な鉗子に「トラクター」と呼ばれる3つの部分からなる牽引装置を加えた。それは、水平な棒と中間の垂直な棒が連結されており、その棒が両手の牽引を行うスプレッダーバーの中心と連結されている。これらの可動式関節パーツにより、牽引力とは関係なく、鉗子の湾曲したアームを遊ばせることができる。そうすれば、胎児の頭部の向きの自由を尊重しながら、より少ない力で骨盤の軸方向に牽引することができる。 また、胎内で死亡した子供の排出のためのバシオトリーブなど、他の産科器具も発明した。これはセファロトライブ(胎児頭部の破砕鉗子)とパーフォレータを組み合わせた器具で、1883年に医学アカデミーに発表された。
※この「鉗子」の解説は、「ステファン・タルニエ」の解説の一部です。
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