丁張り(遣り方)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 15:11 UTC 版)
「遣方(遭型、 遣形)」あるいは「丁張」とは、構造物の構築、建物を建てるために正確な位置出し作業で、施工する基準となる仮設工作物を設置するための測量作業である。 ある構築物を地上につくろうとするときには、その柱の中心線や壁の中心線などを求めなければならない。構築物の基準となるのに合わせてやりかた線の位置を示すために、基本的な遣方は、水杭と水貫からできている。遣方は、まず構造物の位置に縄張りを行い、通常、それをつくるのにじゃまにならない所で、かつできるだけ近い位置に設けるようにする。 水杭を打ち込んだ後は、 まずその水杭に基準になる水平面を示す印を墨でつけ、これを目印に、水貫を水平に打ちつける。次いで、その水貫上に水平位置(平面的な位置)を示す印をつけ、そこから水糸を張る。 水貫は、 作業のじゃまにならないよう、 例えば、計画地盤から30cm上、あるいは基礎の上面から20cm上になるように設ける。そして、 水杭の上部は、切り込む(イスカ切り)か、V字形 (矢筈)に切り込んで、この杭が高さを示す重要な基準であることを明示する。 これは、もし、誤って打ち込まれるなどした場合に、 その先端の傷み具合で、変化が起こったことがすぐに分かるようにするために行われるものである。また、平面的に地盤の高低を示す場合は、トンボといわれる簡単な造方を要所に立てて、 地盤の高さの目安にする。 塀の基礎をつくる場合の床掘りの場合、他の基準となる地点から測って、塀の両端に当たるところに杭を打つが、この2本の杭を結んだ線が塀の中心線になる。 前記の2本の杭の外側に、基礎よりも少し広い間隔で4本の杭を打ち、そのうちの1本の適当な高さのところに基準となる印をつける。なお、塀が長い場合には、 5~10cmくらいの間隔で、 中心線の両側に各1本ずつの杭を打つようにする。印をつけた基準の高さを、 水糸と水平器、 あるいは水盛りホースを用いて、他の3本の杭に移す。抗の印に合わせて、水貫を打ちつける。塀の中心線となる打ちつけた2本の杭の真上と思われる位置に、水糸を水貫に仮止めし、塀の中心線になる杭の間に張った地縄と水糸を、下げ振りを通して見通す。そして、 水糸が杭の真上になるように、その位置を調節して、水貫上に釘を打って位置を明確にする。 この釘と釘を水糸で結んで、塀の中心線を表示する。そして中心線から左右に床掘りの幅をとって水糸を張れば、床掘り幅を表示できる。 水糸方向の寸法を示すには、水貫を、コの字形に設置し、中心線を示す水糸と十字になるように水糸を張る。 このほか、石積みやレンガ、ブロック塀の施工の際に、 縦方向の目安につくる遣方を縦遣方という。
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