床掘り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 05:49 UTC 版)
「掘削」とは、建設工事での土工において、法面に施す切土のように現地盤線から施工基面までの土砂等を掘り下げる箇所すなわち土砂の「埋戻し」を伴わない箇所の土工行為であるが、「床掘り」とは、構造物の築造又は撤去を目的に、現地盤線又は施工基面から土砂等を掘り下げる箇所つまり土砂等の「埋戻し」を伴う行為。但し、土量数量算出上は施工基面から上の箇所にあたる擁壁設置予定箇所裏面の土砂戻し盛土が伴う箇所の掘削・切土行為についても、土砂戻し盛土を「埋戻し」ているため、「床掘り」と呼んでいる。 構造物の築造・設置を伴う床掘には余幅を必要とする。余幅とは作業上のゆとり幅に、当該地の土質と根切り深さとに応じて係数を乗じた法幅、根切り基準線における根切りのひろがり2分の1を加えた幅のことで、作業上のゆとり幅は積算の設計数量算出の基準要領等により多少の違いがあるが、おおむね現場打設施工する構造物では50センチメートル、プレキャスト構造物を設置する際では30センチメートルを標準としており、土間、犬走り等の作業上のゆとり幅は10センチメートルを標準としていることが多い。 法幅の土質と根切り深さに応ずる係数は、適切な統計値によるものとしている。指定のない場合の普通土の係数は、根切り深さが1.5メートル未満の場合は0とし、法を設けない。そして根切り深さが1.5メートル以上5.0メートル未満は0.3を、根切り深さが5.0メートル以上は0.6を標準としており、また、山留め壁と躯体間の余幅は1.0mを標準としている。
※この「床掘り」の解説は、「土工 (工種)」の解説の一部です。
「床掘り」を含む「土工 (工種)」の記事については、「土工 (工種)」の概要を参照ください。
- 床掘りのページへのリンク