n次元トーラスとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/23 05:49 UTC 版)
「クロネッカーの定理」の記事における「n次元トーラスとの関係」の解説
N を自然数として、トーラス T を T = RN/ZN と定義すると、トーラス上の点 P により生成される部分群
の閉包は有限群か、あるいは、T の中に含まれるあるトーラス T′ である。元々のクロネッカーの定理 (クロネッカー, 1884) の主張は、 T′ = T, のための必要条件は、数 xi と 1 が有理数体上で線型独立であることであり、これは同時に十分条件でもあるというものである。ここで、xi と 1 の非ゼロな有理数係数での線型結合 k 0 ⋅ 1 + k 1 x 1 + . . . + k N x N ; ( k 0 , k i ∈ Q ∖ { 0 } ) {\displaystyle k_{0}\cdot 1+k_{1}x_{1}+...+k_{N}x_{N};\ (k_{0},k_{i}\in \mathbb {Q} \setminus \{0\})} が 0 であるならば、係数は整数にとることができ、群 T の自明指標(英語版)(trivial character)以外の指標 χ が P 上で値 1 をとることが容易に分かる。ポントリャーギン双対性により、T′ を χ の核の部分集合とすることができ、故に T 全体には等しくない。 実際、ここでポントリャーギン双対性を完全に使うと、クロネッカーの定理の全体は、 χ(P) = 1 となる χ の核の交叉として、
の閉包を記述するものとなる。 このことは、T の単元生成な(英語版)(monogenic)な閉部分群の間の(単調な)ガロア接続と(位相的な意味で、単一の生成子を持つ)、与えられた点を含む核を持つ指標の集合を与える。すべての閉部分群が単調生成であるわけではない。たとえば、単位元の連結成分が次元 ≥ 1 のトーラスを持ち、連結でない閉部分集合はそのような部分集合ではありえない。 定理において、どのようにうまく(統一的に)P の多重化 mP が閉包を満たすかは、未解決である。1次元の場合、分布は等分布定理(英語版)(equidistribution theorem)により一様である。
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