n次元のハンドル体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/29 05:10 UTC 版)
3次元のハンドルは であり、「3次元球体にうまく貼り合わせののりしろ()を定めたもの」とみなせる。これを一般化することで n 次元のハンドル体の概念が導かれる。 n 次元球体 を と書き、「のりしろ」を としたものを n 次元の k-ハンドル と呼ぶ。この「のりしろ」 を n 次元多様体 に埋め込んで(この埋め込みを接着写像と呼ぶ)貼り合わせることで に k-ハンドルを追加した多様体を構成することができる。 0-ハンドルは n 次元球体そのもの。 1-ハンドルは であり、いわゆる「取っ手」の形をしている。非連結な多様体に 1-ハンドルを追加すると、その境界の連結和を実現できる。 n-ハンドルの「のりしろ」は である。0-ハンドルに n-ハンドルを貼り合わせることで n 次元球面 がつくられる。 0ハンドルから出発して、順番にハンドルを追加してできる多様体をハンドル体と呼ぶ。逆に、n 次元多様体 M に適切な標高関数が定められているとき、M をハンドル体として表示することができる(モース理論)。 n 次元多様体 M にハンドルを二通りの接着写像で貼り合わせるとき、その像が異なる(M の連続変形でも移りあわない)にも関わらず、貼り合わせた結果が同相になることがある。特に 4次元の 2-ハンドルの場合はその必要十分条件がカービー計算(Kirby calculus)として定式化されている。
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