サティ
【英】：Satie, Eric
全作品のうち半分以上をピアノ曲が占めていて、ピアノ作品はどれも純粋な美しさを持っている。10代のときパリ音楽院でピアノや作曲を学んだが、音楽界特有の保守的な雰囲気になじまず、その後はキャバレーや芸術家仲間との関わりの中で作曲活動をした。
そのようなスタイルは個性的なタイトルにも表れている。奔放で、権威的な存在を風刺する標題は、伝統的作法にとらわれない自身の自由な発想が最大限発揮されている。
作曲家としてある程度名が知れるようになると、多くの芸術家を惹きつけた。コクトーやピカソとの親交から、美しさのエッセンスを抽出しようとするキュビズム絵画の要素がサティの作品にも表れている。バレエ「パラード」や「家具の音楽」など慣習を無視した公演はスキャンダルを引起すこともあったが、その革新的なやり方は後進の作曲家に大きな影響を与えた。伝統的形式やロマンチックなハーモニーを使わずに、音を客観的に配置して響きを創り上げたサティの作品は、その後の前衛作曲界にとって計り知れない指針になった。
4つのオジーヴ／4 Ogives 1886[11'0"]
3つのサラバンド／3 Sarabandes 1887[17'0"]
ばら十字団の最初の思想／Premiere pensee Rose+Croix 1891[1'30"]
ワルツ－バレエ／Valse - ballet 1885[2'30"]
愛撫／Caresse 1897[2'0"]
びっくり箱／Jack in the box 1899[7'0"]
あなたが欲しい（ジュ・トゥ・ヴー）／Je te veux ca.1900[6'0"]
幻想・ワルツ／Fantaisie - Valse 1885[3'30"]
金の粉／Poudre d'or - valse 1902[5'30"]
パッサカリア／Passacaille 1906[3'0"]
壁掛けとしての前奏曲／Prelude en tapisserie 1906[3'30"]
12の短いコラール／Douze petits chorals 1906[9'30"]
心に触れる秘密の音楽／Musiques intimes et secretes 1906[3'0"]
1906～13年の時期の6つの作品／6 Pieces de la periode 1906～13 1906-13[8'30"]
新しい冷たい小品／Nouvelles pieces froides 1906?[6'30"]
2つの夜の夢／Deux reveries nocturnes 1911[4'0"]
絵のような子供らしさ／Enfantillages pittoresques 1913[3'0"]
自動記述法／Descriptions automatiques 1913[5'0"]
ひからびた胎児／Embryons desseches 1913[6'0"]
4つの前奏曲／4 Preludes 1886-92[15'0"]
新子供の曲集／Nouvelles pieces enfantines 1913[4'0"]
スポーツと気晴らし／Sports et drivertissements 1914[15'0"]
最後から2番目の思想／Avant-dernieres pensees 1915[3'0"]
第1のメヌエット／Premier menuet 1920[2'0"]
神秘的なページ／Pages mystiques 1893-95[12'30"]
不愉快な概要／Aprecus desagreables 1908-12[5'0"]
馬の装具で／En habit de cheval 1911[6'30"]
パラード／Parade 1917[11'30"]
ソクラテス／Socrate 1918
組み立てられた3つの小品／Trois petites pieces montees 1920[4'0"]
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