SH-Naviシリーズ
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「SuperH」の記事における「SH-Naviシリーズ」の解説
車載情報機器向けのSoC。 SH-Navi(SH7770 400MHz) SH4Aコアを採用、カーナビ用のグラフィックエンジンとしてPowerVR MBXコアを内蔵している。 SH-Navi2(SH7774/SH7775) 画像認識処理回路を搭載した「SH-Navi2V」(SH7774)が2006年7月に、独自の2次元/3次元地図描画回路を搭載した「SH-Navi2G」(SH7775)が2007年5月に製品化された。 SH-Navi3(SH7776 最大周波数533MHz) 65 nm プロセスとなった、デュアルコア(SH-4A × 2)マイコン。車載用では世界で初めてDDR3 SDRAMに対応した。2009年1月に発表され、同年中にサンプル出荷開始。NECエレクトロニクスの「NaviEngine」(EMMA Car)への対抗製品と言う面が強かった。画像処理エンジンとして自社開発のコアの他、次世代のPowerVRグラフィックコア「PowerVR SGX」などを搭載し、高度な画像処理能力を持っているため、もしルネサスがNECエレと統合されず、もし「SH7776」が量産出荷されていれば「EMMA Car」と十分対抗できるはずだった。SH7776の量産は2011年から2012年にかけてと想定されたため、車載マルチコアマイコンのデファクトスタンダードとなりつつある「NaviEngine」への対抗上、グラフィックス処理回路などを持たない汎用品の「SH7786」が2009年から「とりあえず」でカーナビ向けに出荷されていたが、SH7776は結局量産されず、SH-Naviはこれが最後の製品となった。 SH-Naviのローコスト版である「SH-NaviJ」も存在する。 SH-NaviJ(SH77721) 2008年9月発表。SH-Naviのローコスト版。SH7770と比較すると、パッケージが520ピンBGA(33mm×33mm)から440ピンBGA(23mm×23mm)に小型化されている。メモリインタフェースが64ビットバスのDDR SDRAMから16ビットバスのDDR2 SDRAMへと変更されており、DDR2を1個接続するだけで3Dグラフィックス描画が可能なので、カーナビをローコストに製造できる。 SH-NaviJ2(SH7772) 2009年5月発表。SH-Navi1のローコスト版。DDR2 SDRAMメモリインタフェースのバス幅を従来の16ビット幅から32ビット幅に増強し、2画面表示に対応。 SH-NaviJ3(SH7777) 2009年10月発表。2006年発表のハイエンドSoC「SH-Navi2V/G」のローコスト版。
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