RA900P
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 04:56 UTC 版)
1969年、東名ハイウェイバスの運行開始に際して国鉄はバスストップから本線への合流時に3速・80km/hの加速性能を求め、RA900Pにモデルチェンジした。エンジンはRBの後継である路線車RE用をベースにした、水平対向12気筒17リッターのDS140型・350psに出力アップした。ボディは帝国車体工業が担当し、車体デザインを一新した。ラジエーターが前面に取り付けられたスタイルが特徴である。当時、V12型エンジンを採用した三菱車(B906R型)に比べ、客室のデッドスペースが小さく、夜行便のドリーム号用にも採用された。しかし、高価で燃費も悪いことなどから、RA900Pは国鉄専用型式として1976年まで製造された。 当時の高出力観光車としては、路線系と共通シャーシのRCで事足りた。RCはターボ付も用意され、RAを採用した事業者でも一般の観光用にはこちらが主力であった。結果、RAは時期尚早であったことは否めないが、V8エンジン搭載の量産型観光バスRV100Pにこうした経験が反映されたことも事実である。 引退後、RA900Pのうち1台がつくば市の交通公園に保存されている。また、DS140型エンジンは東京・神田の交通博物館と日野自動車本社で保存しているが、前者は閉館に伴いさいたま市の鉄道博物館へ移されて引き続き展示・保存。
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