OTPROM
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 10:04 UTC 版)
書き込み可能なROMのうち消去不可能なもの、つまり1回のみ書き込むことができるROMのことを指して、EPROMは含めずにPROMと言うことがある。 情報を書き込む際は、ROMライタと呼ばれる専用装置を使い、高電圧をかけて書き込みを行う。 ヒューズROMは、データに対応するビット毎のヒューズの導通の有無で0/1を表す。 消去窓無しUV-EPROMは、消去窓が無い分紫外線照射によって消去することができないこと以外は、基本的にUV-EPROMの動作と同じである。データに対応するビット毎のフローティングゲートに電荷を貯め、電荷の有無で0/1を表す。 OTPROMはマスクROMに比べ、データの内容にあわせたフォトマスクを製造しなくて済む分、期間短縮、コストダウンにつながり、少量多品種の用途に向いている。 代表的なOTPROM製品単体のROMヒューズROM 23xxx(23128など) 消去窓無しUV-EPROM 27Cxxx(27C256など) 他の回路と一緒にワンチップに集積したものマイクロコントローラ プログラマブルロジックデバイス PAL, GAL, アンチヒューズ型のCPLD,FPGA 2010年現在、多くの用途でフラッシュメモリーが用いられているため、あえてOTPROMを用いる場面は少ない。 フラッシュメモリーが登場する以前は、プログラム開発時は消去窓ありUV-EPROMを用いて消去/書込を繰り返し、量産時にはパッケージコストが安い消去窓無しUV-EPROM (OTPROM) を用いて単価を下げるという使い分けを行っていた。もっと大規模な大量生産を行う場合は、更に単価が安いマスクROMを用いる場合もある。 一部のマイクロコントローラでは、消去窓があるパッケージにチップが収められたものを開発用として、消去/書込を繰り返し可能にしている。一方、量産用として、消去窓なしの安価なプラスチックパッケージに同じチップを収め、パッケージコストを下げたものを安く販売している。どちらもチップ自体は全く同じ (UV-EPROM) である。
※この「OTPROM」の解説は、「PROM」の解説の一部です。
「OTPROM」を含む「PROM」の記事については、「PROM」の概要を参照ください。
- OTPROMのページへのリンク