Mac OS互換機とは? わかりやすく解説

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Macintosh互換機

読み方マッキントッシュごかんき
別名:Mac OS互換機,マック互換機マッククローン
【英】Macintosh compatible machine

Macintosh互換機とは、Macintosh開発・製造元であるAppleからMac OSライセンス供与を受け、Apple以外のメーカーによって開発された、Mac OS対応のパソコン総称である。

Macintosh互換機は、1994年から1997年にかけて、ライセンス供与され製造された。参入メーカーとしては、Power Computing筆頭に、Motorolaパイオニアアキアなどがあった。

Macintosh互換機は、PC/AT互換機のような市場形成せず互換機の提供を中止する方針シフトされた。Macintosh互換機のメーカーとしては最大手だったPower Computingは、1997年Apple買収された。以来今日に至るまで、MacintoshAppleからのみ製造・販売されている。

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Macintosh互換機

(Mac OS互換機 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/17 05:24 UTC 版)

Macintosh互換機(マッキントッシュごかんき)は、AppleClassic Mac OSを搭載しMacintosh互換性を有するパーソナルコンピュータMac OS互換機マック・クローンとも呼ばれる。

広義ではAppleのライセンスを受けているか否かにかかわらずMacintoshの互換機全般を指し、狭義では1995年から1998年頃にかけてAppleのライセンスを受けて発売されたMacintoshの互換機を指す。本項では後者について説明する。

モトローラのMacintosh互換機:StarMax 3000/160MT

経緯

1994年9月、Appleは、低下しつづけるシェアを奪回するために、他社にオペレーティングシステム (OS) のライセンス供給を行なって互換機の製造を認め、多様な製品を提供することによってMacintoshの市場拡大を図る戦略を打ち出した。

これを受けて、Appleが採用していたPowerPCを共同開発したモトローラIBMをはじめ、パイオニア等がAppleとライセンス契約を結んだ。IBMは自社でMacintosh互換機を発売するのではなく、他社にサブライセンスを行なう道を選んだ。1995年にはMacintoshのオペレーティングシステムも稼働できるハードウェア仕様であるCHRPが発表された。

1995年1月には米国でパワーコンピューティング (Power Computing) とラディウス (Radius) がMacintosh互換機を発売。その後、米国ではモトローラ[1]、デイスターデジタル(DayStar Digital)、台湾UMAXからもMacintosh互換機が発売された。

日本においては、1995年5月パイオニアが初の互換機を発売。IBMからサブライセンスを受けUMAXからロジックボードの提供を受けたアキア[2]からも互換機が発売されたほか、モトローラ、ラディウス、デイスターデジタル、UMAXも日本市場へ参入した。

各社から発売された製品は、マルチプロセッサーモデル、音質に力を入れたモデルなどの多彩なものであった。しかしながら、1997年頃にはPower Macintosh 4400が互換機と基本的には同じCHRPベースのロジックボードを採用するなどで[3]、Macintoshも十分に安価になっており、互換機の価格面でのアドバンテージはさほど大きなものではなかった。

1997年1月にリリースされたMac OS 7.6は初めて正式にMac OSという名を名乗った。これはMacintosh互換機の発売により、Appleが発売するMacintoshのハードウェアと、Appleのみならず互換機メーカーも搭載するOSとを明確に区別する必要が生じたためであった。

互換機の終焉とその後

1997年にスティーブ・ジョブズがAppleに復帰すると、互換機は市場の成長に寄与しないばかりか、むしろApple製Macintoshの競争相手になっているとして、同年7月発売のMac OS 8は他社へのライセンス供給を行わないことを表明し、互換機戦略は撤回された。これにより、互換機メーカーは、パーソナルコンピュータ市場からの撤退や、PC/AT互換機への方向転換を余儀なくされた。互換機最大手のパワーコンピューティングは同年9月にAppleに買収された[4]。Macintosh互換機の製造は、1998年12月末までにすべて打ち切られ、Mac OSを搭載するパーソナルコンピュータは再びAppleのみから発売されることになった。

2008年4月、米国サイスターより「EFI V8エミュレータを搭載し、Mac OS Xが動作する互換機が発表される[5]が、Appleのライセンスを受けていない不正な互換機であり、動作にはいくつかの不具合が報告され[6][リンク切れ]ている。2009年12月にはAppleとの和解(サイスターが著作権侵害を認め267万ドル以上の賠償金を支払うというもの)を受けて販売が中止された。

主要な互換機メーカー

関連項目

脚注

  1. ^ 米モトローラ、Macintosh互換機を発表
  2. ^ アキアがMac互換機市場へ参入、11月にもデスクトップ機を発売 (1996年9月19日)
  3. ^ ASCII. “祝 Macintosh 30周年!! Appleが作った互換機 Power Mac 4400|Mac”. 週刊アスキー. 2024年12月17日閲覧。
  4. ^ アップル、1億ドルでパワーコンピューティング社を買収
  5. ^ 『Mac OS X』互換の格安パソコン:Apple社使用許諾違反の可能性は?”. WIRED.jp. 2021年8月13日閲覧。
  6. ^ http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200805011338

外部リンク


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