M1A-02
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 01:05 UTC 版)
M1A-01のメインハウジングを鋳鋼製とし、パーツに海水対策を施した船舶用ガスタービンがM1A-02である。 1975年春、まだ製作中であったが、護衛艦の主発電機駆動用として受注活動を始め、1980年2月にはつゆき(52DD)の一号主発電機として受注に成功。実際に運用されてからの5年間は度重なる故障が発生し、その対策に追われたという。 最大の原因は、ガスタービンの開発経験や運転実績が少ないことである。非常用発電機では、非常時に確実に起動することが求められ、本機のような長時間耐久性は初の課題であった。その他、年間使用時間を甘く想定していたことも一因である。当初は戦闘時など必要電力が増大した時、およびソナーに感知されて困る時に本機を使用し、年間使用時間を500時間とされていた。52DDの計画が進むにつれ、停泊中や低負荷での航海中にはディーゼル発電装置(DG)を使用して、ガスタービン発電装置(GDG)はそれほど多く使用しないと判断されていたが、故障を想定して念のため年間2,000-2,500時間とされた。しかし、後に振動・騒音が少なく、運転・メンテナンスが容易なことから、乗組員が好んでGTGを使用するようになり、年間3,000-4,000時間使用され、さらに故障が起きやすくなったという。 1988年頃には故障がほとんどなくなり、国産のため修理・対応が早いとの評価もされるようになった。その後、本機と出力を向上させた派生型(M1A-05、M1A-25、M1A-35)はイージス艦以外の護衛艦の主発電機に多く採用されている。なお、カナダ、インド、韓国海軍からも派生型の艦用主発電機の引き合いがあったが、武器輸出三原則により輸出はできなかったという。
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