不明熱
【概要】 38.5℃以上の発熱が3週以上続き、原因不明のもの。局所症状がなくてアプローチが難しく、ちょっとした検査では原因が分からないもの。最終的には何かの感染症や癌がみつかることが多い。各種の画像診断や、組織を生検したり、血液や骨髄血の培養が必要である。薬の副作用で発熱があることがあり、drug feverという。服薬を中止すると消失する。

不明熱
(Fever of unknown origin から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/19 01:52 UTC 版)
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不明熱 | |
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分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | R50 |
ICD-9-CM | 780.6 |
MedlinePlus | 003090 |
MeSH | D005335 |
不明熱(ふめいねつ、英Fever of Unknown Origin、略称FUO)は、原因不明の発熱性症候群の総称である。 医療機関では総合診療科によって対応されることが多い。
定義
1961年、Petersdorf,Beesonにより「38.3℃以上の発熱が3週間以上続き、病院での1週間以上の入院精査でも診断がつかないもの」と定義された[1] その後の医療技術進歩に伴い、1991年にDurackとStreetにより再定義された。[2]
分類
- 古典的不明熱
- 38.3度以上の発熱が3週間以上持続
- 3回の外来あるいは、3日間での入院精査でも原因不明
- 院内不明熱
- 入院時に感染症は存在しない
- 入院中に38.3℃以上の発熱が数回出現
- 2日間の培養検査も含め、3日間での入院精査でも原因不明
- 好中球減少性不明熱
- 好中球500/μL未満または一両日中に500/μL未満となる38.3℃以上の発熱が数回出現
- 2日間の培養検査も含め、3日間での入院精査でも原因不明
- HIV関連不明熱
- HIV患者
- 38.3℃以上の発熱が数回出現
- 外来で4週間以上、入院で3日間以上持続
- 2日間の培養検査も含め、3日間での入院精査でも原因不明
原因
不明熱の原因となる疾患は多岐にわたるが、感染症、膠原病、悪性腫瘍の三つが代表的であり、それ以外に、アレルギー、薬剤熱、詐熱など多数の疾患がある。[3]
2005年の順天堂大学総合診療科報告によれば感染症47%、膠原病18%、悪性腫瘍6%であるという。[4]また別の他施設研究では感染症 23.1%, 非感染性炎症疾患(膠原病含む) 30.6%, 悪性腫瘍 10.7%, その他 12.4%, 最終的に原因不明 23.1%であった[5]。この研究では、リウマチ性多発筋痛症,悪性リンパ腫,成人Still病,感染性心内膜炎などが症例数上位に位置していた。
感染症において、気道感染や尿路感染は症状が現れやすく、不明熱の原因としては決して多くはない。結核や感染性心内膜炎、肝膿瘍、腸腰筋膿瘍などで、不明熱がみられることがある。
診断に苦慮するまれなものとして血管内大細胞型B細胞性リンパ腫(IVL, AIVL)があげられる。
脚注
- ^ Petersdorf RG, beeson PB : Fever of unknown origin : report on 100 cases. Medicine 40 :1-30, 1961
- ^ Durack DT, street AC : fever of unknown origin reexamined and redefined. In Current Clinical Topics in infectious Disease. Remington KS, Swata MN(eds), Boston, Blackwell, 1991
- ^ 不明熱診療マニュアル 林田康男監修 医学図書出版株式会社 2009
- ^ 大嶋弘子、内藤俊夫:総合診療科における不明熱患者215症例の解析.順天堂医学51:167-173,2005
- ^ Naito T, et al. Diagnostic workup for fever of unknown origin: a multicenter collaborative retrospective study. BMJ Open. 2013;3:e003971. doi:10.1136/bmjopen-2013-003971
「Fever of unknown origin」の例文・使い方・用例・文例
- Microsoftがβ版をランチするのは「NetShow streaming server」で動画や音声をオンデマンドで提供する。
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- 篏入的 r 音 《英音の India office /ndiərfɪs/の /r/の音》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- は of の誤植です.
- を off と誤植する.
- あいまい母音 《about, sofa などの /ə/》.
- 副詞的小詞 《on, in, out, over, off など》.
- 迂言的属格 《語尾変化によらず前置詞によって示す属格; たとえば Caesar's の代わりの of Caesar など》.
- çon of garlic [humor]. それにはガーリック[ユーモア]がちょっぴり必要だ.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Speaker of the House of Commons 下院議長.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- (違法罪―a sin of commission―に対する)怠惰罪
- 『each』、『every』、『either』、『neither』、『none』が分配的、つまり集団の中の1つのものを指すのに対し、『which of the men』の『which』は分離的である
- 『hot off the press(最新情報)』は『hot(最新の)』の拡張感覚を示している
- 『Each made a list of the books that had influenced him』における制限節は、リストに載った本を制限節で定義された特定の本だけに制限する
- 臨床的鬱病を治療するのに用いられる三環系抗鬱薬(商品名ImavateとTofranil)
- 『sunshine-roof』は『sunroof(サンルーフ)』に対する英国の用語である
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