風俗喜劇
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/18 15:00 UTC 版)
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風俗喜劇(ふうぞくきげき、風習喜劇、英語: comedy of manners)とは、古代であれば「ほらふき兵士(Miles Gloriosus)」、イングランド王政復古期であれば「気取り屋(Fop)、「道楽者(Rake)」、あるいは若作りをした老人といったストックキャラクターを多く使って、社会の階級の風習・気取りを風刺した喜劇のこと。話の筋は禁断の情事などのスキャンダルに関することが多いが、ひねりのきいた、しばしば卑猥な会話ほどは重要でないのが一般的である。
古代
風俗喜劇は古代ギリシアの劇作家メナンドロスが最初に「新喜劇」の中で発展させたものである。メナンドロスのスタイル、凝った筋、ストックキャラクターは古代ローマの劇作家プラウトゥスやテレンティウスらによって模倣された。プラウトゥスたちの喜劇はルネサンス期に広く有名でコピーされた。
フランス
もっとも有名な風俗喜劇作家といえば、フランスの劇作家モリエールであろう。モリエールは『お嫁さんの学校(L'école des femmes)』(1662年)、『人間嫌い(Le Misanthrope)』(1666年)、そして一番知られている『タルチェフ(Tartuffe)』(1664年)で、アンシャン・レジームの偽善とうぬぼれを風刺した。
英国

ウィリアム・シェイクスピアの『空騒ぎ』を最初のイングランドの風俗喜劇(風習喜劇)と見なすこともできるが、それが全盛を誇ったのは王政復古期(1660年 - 1685年または1688年)だった。ベン・ジョンソンの「気質喜劇」に影響を受けた「王政復古期喜劇(Restoration comedy)」はウィットで観客の心を動かし、時事を風刺した。代表的な作品としては、ウィリアム・ウィチャリー(William Wycherley)の『田舎女房(The Country Wife)』(1675年)、ウィリアム・コングリーヴの『世の習い(The Way of the World)』(1700年)がある。18世紀後期には、オリヴァー・ゴールドスミスは『負けるが勝ち、または一夜の取り違え(She Stoops to Conquer)』(1773年)で、リチャード・ブリンズリー・シェリダンは『恋がたき(The Rivals)』(1775年)、『悪口学校(The School for Scandal)』(1777年)で、このジャンルをリバイバルさせた。
凝った作為的な筋立てと警句風の台詞の伝統は、アイルランドの劇作家オスカー・ワイルドに受け継がれ、『ウィンダミア卿夫人の扇』(1892年)、『真面目が肝心』(1895年)が生まれた。20世紀になっても、ノエル・カワードが『枯草熱』(1925年)を書き、サマセット・モームやP・G・ウッドハウスの作品、「ブリティッシュ・シットコム」が現れた。最近ではコニー・ウィリスなどの小説家が現代にこのジャンルを持ち込んでいる。
関連項目
- 客間喜劇 (Drawing room play)
- 高級喜劇
参考文献
- David Campton, Samuel French London.[リンク切れ]
「Comedy of manners」の例文・使い方・用例・文例
- Microsoftがβ版をランチするのは「NetShow streaming server」で動画や音声をオンデマンドで提供する。
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- 篏入的 r 音 《英音の India office /ndiərfɪs/の /r/の音》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- は of の誤植です.
- を off と誤植する.
- あいまい母音 《about, sofa などの /ə/》.
- 副詞的小詞 《on, in, out, over, off など》.
- 迂言的属格 《語尾変化によらず前置詞によって示す属格; たとえば Caesar's の代わりの of Caesar など》.
- çon of garlic [humor]. それにはガーリック[ユーモア]がちょっぴり必要だ.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Speaker of the House of Commons 下院議長.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- (違法罪―a sin of commission―に対する)怠惰罪
- 『each』、『every』、『either』、『neither』、『none』が分配的、つまり集団の中の1つのものを指すのに対し、『which of the men』の『which』は分離的である
- 『hot off the press(最新情報)』は『hot(最新の)』の拡張感覚を示している
- 『Each made a list of the books that had influenced him』における制限節は、リストに載った本を制限節で定義された特定の本だけに制限する
- 臨床的鬱病を治療するのに用いられる三環系抗鬱薬(商品名ImavateとTofranil)
- 『sunshine-roof』は『sunroof(サンルーフ)』に対する英国の用語である
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