Apple File System
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/28 18:15 UTC 版)
| APFS | |
|---|---|
| 開発者 | Apple |
| 正式名 | Apple File System |
| 導入 | 2017年3月27日 (iOS 10.3) |
| パーティション識別子 | 7C3457EF-0000-11AA-AA11-00306543ECAC(GPT) |
| 構造 | |
| ディレクトリ | B木(B-tree) |
| 限度 | |
| 最大ファイル サイズ | 8 EiB |
| 最大ファイル数 | 263 |
| ファイル名の文字 | UTF-8でエンコードされたUnicode 9.0 |
| 特徴 | |
| タイムスタンプ | 変更、属性変更、アクセス、作成 |
| 日付分解能 | 1ナノ秒 |
| パーミッション | UNIXパーミッション、NFS v4、ACL |
| 透過的圧縮 | あり(AppleFSCompression.framework) |
| 透過的暗号化 | あり |
| 対応OS | macOS、iOS、iPadOS、visionOS、tvOS、watchOS、Linux |
Apple File System (APFS) は、Appleが開発したmacOS、iOS、iPadOS、visionOS、tvOSおよびwatchOS向け[1]のファイルシステムである[2][3]。これらのOSで使われてきたHFS+ (Mac OS 拡張フォーマット) の問題を根本的に解決し、フラッシュメモリおよびSSDに最適化されており、暗号化に重点を置いている[4][5]。
歴史
2014年よりドミニク・ジャンパオロが中心になり、Core Storageとは異なる新しいファイルシステムとして開発が始まった[6]。
2016年6月13日に開催されたWorldwide Developers Conference (WWDC) 2016にて、1998年から使用されていた HFS+ 以来約20年ぶりに、2017年の導入を目指した開発が発表された[4][5]。
iOSデバイスには2017年3月27日に iOS 10.3のリリースで導入され、macOSデバイスには2017年9月25日にmacOS High Sierraのリリースで導入された[7][1]。
設計
このファイルシステムはApple WatchからMac Proにまでスケールしている。inodeには64bitの数が採用され、よりセキュアなストレージになっている。APFSのコードでは、HFS+と同様にTRIMコマンド が使われており、空き容量の管理とパフォーマンスの改善に貢献している。これにより、iOS, iPadOSとmacOSでは、読み書きの速度が向上する場合があり[1]、iOSデバイスではAPFSの利用可能データの計算方法の改善により、デバイスの空き容量が増加することがある。
HFS+はシングルスレッドにしか対応していないが、APFSはマルチスレッドに対応しており、ファイルのタイムスタンプはナノ秒単位で管理される[8]。
ファイル共有プロトコルはAFPには対応しないため、SMBを使うよう推奨されている[8]。
クローン
クローンを利用することで、オペレーティングシステムは、同じボリュームにあるファイルのコピーを追加のスペースを消費せずに効率よく作成できる。クローンファイルに対しての変更は、差分データとして保存され、ドキュメントの改訂やコピーに必要なストレージ容量が削減できる[3]。
スナップショット
APFSは、ポイントインタイムで読み取り専用のファイルシステムのインスタンスを作成することで、スナップショットをサポートする[3]。
暗号化
APFSはネイティブにディスク全体の暗号化に対応している。ファイルの暗号化には以下のオプションが選択できる。
ファイル数の最大値の増加
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