アクアチント【aquatint】
アクアチント
【英】:AQUATINT
版画技法。銅版画は、凹版を製版する技法によって直刻法と酸腐蝕法に大別できるが、これは後者の内の一つ。まず銅板に粉末状のグラウンド(防蝕剤)を粗くまき熱して付着させ、その上に液状のグラウンドで描画する。これを酸腐蝕させると、描画部は残り、その背景には網目状の防蝕層を通過した酸によって徴細な点が刻まれる。グラウンドを除去し凹部にインキをつめプレス機で紙に刷り上げると、描画部は白く、背景には砂目状の徴妙な黒点が表われる。普通白く残したい部分から順に描画を重ね腐蝕を繰り返すので、描かれなかった部分はその度に腐蝕が進み、それを印刷すれば、砂目状の黒い調子が段階的に深まっていくことになる。アクアチントの語源は「水」であり、水彩画のように微妙な濃淡を表現できるという特徴を示している。17世紀前半にオランダで発明されたとされており、18世紀にフランス人ル・プランスによって確立された。同じ腐蝕凹版であるエッチングと併用されることも多い。
アクアチント
(AQUATINT から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 09:48 UTC 版)
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アクアチント (Aquatint) とは、版画の凹版技法のひとつ。銅版画の面の表現の技法である。
概要
フランス人のジャン・バティスト・ルプランスがアクアチントを創始した。腐食防止用の防蝕剤(松脂を細かくパウダー状にしたもの)を布の袋などに入れて銅版に振りかけ、熱で定着させた後に腐蝕する。防触剤の隙間から覗いた銅版が腐蝕され、ザラザラなサンドペーパーのような面が生じる。濃淡は腐蝕の時間で加減する。近年は、アクリル樹脂系の防触剤をエアブラシで吹きつける方法も多く用いられている。
線で明暗を描く技法とは違い、面で明暗をつけることにより繊細なトーンを表現できる。
応用技法として、シュガー・アクアチントやスピットバイト・アクアチントなどがある。
アクアチント作家
- フリードリヒ・メクセペル
- プリシラ・スーザン・ビューリー
- ジェーコブ・ビゲロー
- ジャック・ヴィヨン
- リチャード・スペア
- レオノーラ・キャリントン
- エドヴァルド・ムンク
- エドアルド・キヨッソーネ
- メアリー・カサット
- フェリシアン・ロップス
- 浜田知明
- 池田満寿夫
- 長谷川潔
- 鈴木朝潮(複合技法)
- 南桂子
- 高橋義治 (画家)
- 中林忠良
関連項目
外部リンク
- 版画HANGA百科事典-アクアチント
- アクアチント:現代美術用語辞典 - artscape
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