8つのエチュードとは? わかりやすく解説

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スクリャービン(スクリアビン):8つのエチュード(練習曲)

英語表記/番号出版情報
スクリャービンスクリアビン):8つのエチュード(練習曲Huit etudes Op.42作曲年: 1902-03年  出版年1904年  初版出版地/出版社: Augener 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 変ニ長調 Des-dur2分30秒 No Image
2 嬰ヘ短調 fis-moll1分00 No Image
3 嬰ヘ長調 Fis-dur1分00 No Image
4 嬰ヘ長調 Fis-dur2分30秒 No Image
5 嬰ハ短調 cis-moll3分30秒 No Image
6 変ニ長調 Des-dur2分30秒 No Image
7 ヘ短調 f-moll1分30秒 No Image
8 変ホ長調 Es-dur2分30秒 No Image

作品解説

2008年4月 執筆者: 齊藤 紀子

 20世紀初頭のモスクワ作曲された。この作品作曲する前年まで、スクリャービンモスクワ音楽院ピアノ教授務めていた。スクリャービン独自の和声語法確立し始め過渡期にある作品となっている。
 第1曲目は、スクリャービン特有のポリ・リズム練習曲。9対5と割り切れないリズム構成になっているメロディーアルペジオ中に織り込まれている。このようなメロディー対すリズム優位というのは、スクリャービン後期の作品特徴1つである。
 第2曲目は、5連音符練習曲で、3対5のポリ・リズムとなっている。また、5連音符は、メロディーよりも8分音符1つ先行して弾き始めるため、クロス・フレーズもなす。僅か31小節の短い曲であるが、終わり近くの2小節分の全休符絶妙な効果発揮している。
 第3曲目は、8分の6拍子を刻む8分音符1つ1つの音に対し16分音符の3連音符あてがった練習曲。プレスティッシモというテンポ指示がなされ、また、僅か34小節と短い曲である。急速な半音トリルには、非和声音大胆な使用見られ強烈な印象を残す一吹きの風を思わせるつくりとなっている。<>の俗称は、この響き由来する
 第4曲目は、3連音符多用する練習曲冒頭に「カンタービレ」と指示されており、甘美な響き生み出している。
 第5曲目は、スクリャービン練習曲の中では規模大きく演奏される機会の多い曲である。幅広い音域を扱う左手や、右手内声埋もれてしまわないように、メロディーをたっぷりと歌いあげることが求められる
 第6曲目は、3連音符と5連音符により3対5のポリ・リズムを築く練習曲メロディーは、表情豊かなライン描いている。非常に広い音域弱音駆け巡る部分では、高い表現力求められる
 第7曲目は、8分音符の3連音符16分音符により4対3ポリ・リズムを築く練習曲右手の3連音符には重音含まれている。前曲と同様に、5連音符が3連音符対置される部分みられる。そして、これまた前曲と同様に弱音演奏する困難さ克服すべき部分みられる
 第8曲目は、3連音符と5連音符により3対5のポリ・リズムを築く練習曲。このポリ・リズムは、拍子に対して8分音符1つ前倒しになっており、クロス・フレーズともなっている。また、半音階的音の動き特徴とするコラール風の中間部を持つ。




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