2014年W杯開幕戦でのPK判定
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「西村雄一」の記事における「2014年W杯開幕戦でのPK判定」の解説
2014年6月12日(現地時間)にアレーナ・デ・サンパウロで行われた2014 FIFAワールドカップ・グループAの初戦(開幕戦)、ブラジル - クロアチア戦の主審を務めたが、この試合の後半24分(69分)、ブラジルのFWフレッジがクロアチアDFデヤン・ロブレンを背負ってエリア内で倒れた。西村はこのプレーに対してPKを宣告、これをFWネイマールが決めてこの試合の決勝点となった。 この判定について、ロブレンの手がフレッジにかかって倒されたようにも、フレッジが自分から転んだよう(=シミュレーションの反則)にも見えたことから議論を呼ぶこととなった。しかし、FIFA(国際サッカー連盟)審判部責任者を務めるマッシモ・ブサッカは「(西村は)非常にいいポジションを取っていた」「ホールディングの反則(=競技者を押さえる反則)は、その反則の程度に関わらず罰せられる」「(選手が)接触すれば、審判にどちらかに決める理由を与えることになる」と西村主審を擁護した。 Klinika Svjetlost(クロアチアの眼科)はこの判定の数分後に「あれはペナルティーキック(の判定)ではなかった」とfacebookに投稿している。 6月14日付の中国紙『中国青年報』は、ブラジルは世界最大の日系人を抱えており「日本とブラジルの関係はまるで助け合って生きる夫婦のような関係である」との在ブラジル中国人の声を伝え、日本とブラジルの緊密さを指摘する上で『キャプテン翼』に登場する日系ブラジル人のロベルト本郷や、元日本代表のラモス瑠偉、ブラジルにサッカー留学した経験を持つ三浦知良を取り上げ、判定の背景には移民などを通じた日本とブラジルの密接な関係があると指摘し、「肉親の情」が判定に影響を与えたとして不公正な審判だったと批判した。 なお、西村は2018年1月掲載のインタビュー でこのときの状況について、フレッジが「トラップしたボールが浮いて、落ちてくるまでにボレーシュートを打てる可能性が出てきた」状況で、ロブレンが「相手の体勢が崩れる可能性がありながらも自らの意志で後方から手を掛け」、結果としてフレッジがシュートに持ち込めなかったため、「ホールディングのファウルがあったと判断せざるを得ない」と説明している。なお、このとき、複数のクロアチア選手が西村に詰め寄ったが、西村は当事者であるロブレン以外の選手とは対応しなかったため、他の選手はあきらめたという。
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